『朝倉宏哉詩選集一四〇篇』
天山山脈のふところの天池のほとりに立ち 七色のさざなみを眺めていたとき ふと湧いてきた想念があった ……人類が流した涙がここに溜まっている (「天池」より)
解説文:日原正彦、大掛史子、相沢史郎 |
四六判/240頁/上製本 |
定価:1,542円(税込) |
中村藤一郎詩集
『神の留守』
線路のそばで ねころんでいたら/貨物列車が風を切って通った。/ 真白い車の間へ、ちょっと足を入れて/ みたくなった。(帯文「車輪」より)
栞解説:鈴木比佐雄 |
A5判/208頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
『鈴木比佐雄詩選集一三三篇』
人は光/人は影/人は光と影/
人は苦しみ/人は歓び/人は闇から生まれ/束の間 光に抱かれて闇へと還ってゆく/ 何を急ぐことがあろうか
(「日のゆらぎ 7」より)
解説文:三島久美子、崔龍源、石村柳三 |
四六判/232頁/上製本 |
定価:1,542円(税込) |
吉村伊紅美詩集
『夕陽のしずく』
曼珠沙華夕陽のしずくのみほして
ある日とつぜん/ 曼珠沙華が夕陽の一滴をのみこんではじけるとき/
友からの便りを口にしたあの山鳥が戻って来ると/ わたしは待っている
(「夕陽のしずく」より)
ある日とつぜん/ 曼珠沙華が夕陽の一滴をのみこんではじけるとき/
友からの便りを口にしたあの山鳥が戻って来ると/ わたしは待っている
(「夕陽のしずく」より)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
A5判/144頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
鳥巣郁美 詩論・エッセイ集
『思索の小径』
駅に向う蘇州園に沿う小道は、さし交わす枝で夏でもひんやりした、塀と石垣に挟まれたその一丁ばかりも疎水に沿い、なんとも落着いた佇まいを持っている。思索の小径と私はひそかに名づけて、朝夕歩いていた。
(一章 「御影の頃」 より)
(一章 「御影の頃」 より)
解説文:鈴木比佐雄 |
A5判/288頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
山本十四尾詩集
『女将』
極く自然に裾がめくれて 籠染めの洒落た裏側を目にする/両端が剣のように尖っている独鈷は/自分の煩悩あるいは言い寄ってくる男たちの/嘘をうち破る菩提心の標示
(帯文「独鈷考」より)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
AB判/64頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
堀内利美詩集
『笑いの震動』
ウィットのある/「ユーモラスな世界」では/ある人に対しては/硬い無表情の顔にするものが/他の人に対しては/肋骨と脇腹をくすぐる/という現象が生じる
であるから/ユーモアや/ウィットが作り出す/「笑いの震動(mirthquake)」を/よく味わうためには/思考することも必要になる (「笑いの震動」より)
であるから/ユーモアや/ウィットが作り出す/「笑いの震動(mirthquake)」を/よく味わうためには/思考することも必要になる (「笑いの震動」より)
解説文:鈴木比佐雄 |
A5判/176頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
中津攸子 俳句・エッセイ集
『戦跡巡礼』
改訂増補版!
天炎えて特攻の碑の影探し忘れもしない、国民学校四年生の私は、一人で特攻機を見ていた。
(四章 特攻兵士・巡礼 より)
解説文:鈴木比佐雄 |
四六判/256頁/上製本 |
定価:1,542円(税込) |
貝塚津音魚詩集
『魂の緒』
那須連峰地続きの風土にあって、/結(ゆい)の連帯と母の化身の雪虫・雪蛍の舞姿があたたかい。/この詩集の詩群は心の在所を/私たちに示しながら呼吸している。
(帯文 山本十四尾 より)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
A5判/128頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
長津功三良詩論集
『原風景との対話 ―詩人達の風貌(1984‐2009)
』
戦後批評文学のぺダンティックなしがらみを、さらりと脱ぎ捨てたこれらの爽快な発言は、あまりにも円転滑脱ゆえに陶酔すら呼んでやまないのだ。(帯文 吉川仁より)
A5サイズ、320頁、ソフトカバー |
定価:2,160円(税込) |
山本衞エッセイ集
『人が人らしく』
世界の中心とは、今君がいる場所、君の生まれた所なのだ。
と山本衞さんは答える。
(帯文より)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
四六判/248頁/ソフトカバー |
定価:1,542円(税込) |
石川早苗詩集
『蔵人の妻』
帰ってくるなり その話だった/今日搾った酒は/立ち香が素晴らしかった/味にも幅があっていい酒になった/遅い夕食 忙しく箸を動かす夫からは 甘い発酵の香りが漂う(「蔵人の妻」より)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
A5判/128頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
吉田博子詩集
『いのち』
日常の苦悩は日常のなかで、/日常の安息は日常のなかに、/そして日常の精神(こころ)のもちようで、/解決し存在し実感できるもの。/この詩集の詩群はそう示唆しながら輝いている。/生き生きとしている。(帯文 山本十四尾 より)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
A5判/128頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
黛元男詩集
『地鳴り』
揺れうごく大地から/雪のちかい中越の里にあらわれたあなた/孤独で反骨で苦悩の人であった浅井十三郎よ/村人の心にあなたの姿は見えているか
(「地鳴り」より)
(「地鳴り」より)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
A5判/136頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
長津功三良詩集
『飛ぶ』
人類史のガンとしての核被爆追求にいのちを張ってたたかいつづけると、このようにも優しく、思い遣りふかく、ときに戦闘的に、自己の運命すら純客観化して、人間の真実を描ききることができるのだ ―吉川仁 (帯文より)
栞解説:福谷昭ニ |
A5判/144頁/ソフトカバー |
定価:2,160円(税込) |
上田由美子詩集
『八月の夕凪』
広島の夏は
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街全体がこの時 停止する
晩景 色を伏せ
黙禱するかのように夕凪に従う
(詩「八月の夕凪」より)
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栞解説文:鈴木比佐雄 |
A5判/160頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
宇都宮英子詩集
『母の手』
その母はもういない
五月の野辺には
青い香りを放つ青葉若葉が
みちみちていて
再び春祭りの旗が
風にはためいているけれど
元気な母は
美しい母は もうその中にはいない (詩「悲しみの情景」より)
栞解説:鈴木比佐雄 |
A5判/128頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
山本倫子詩集
『秋の蟷螂』
人と人は/国と国は/喰いつくしたり/喰わせ続けてはいけない/たとえ 喰われることに/快感を覚えたとしても
(詩「秋の蟷螂」より)
(詩「秋の蟷螂」より)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
A5判/160頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
アンソロジー詩集
『大空襲三一〇人詩集』
空襲詩自体が非常に少ないのを、残念に思っていた。空襲の空間と時間を超えての詩篇の集大成ともいうべき本書は、まさに待望の一冊である。次世代に、追体験による感動のバトンを手渡せることを、うれしく思っている。
(帯文「大空襲体験を次世代へ手渡すために」早乙女勝元より)
解説文:森徳治、黒羽英二、鈴木比佐雄 |
A5サイズ 520頁 ソフトカバー |
定価:2,160円(税込) |