朝倉宏哉詩集
『乳粥』
少年僧が手のひらに杓で乳粥をよそってくれた 零さないようにおしいただいて見つめるそれはヒマラヤのようにまぶしかった
わたしはまぶしさを口に入れた 温かかった 質素だった 喉元を通るとき かすかにスジャーターの乳粥の味がした
(詩「乳粥」より)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
A5判/122頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
山本十四尾詩集
『水の充実』
天に蒸気する海にはゆっくり向かえばよい
水の充実とは流れていくことよりも
いかに留まれるかという熱い体感のなかにあると自得して
いま生きている
(詩「水の充実」より)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
B5変形判/114頁/上製本 |
定価:2,160円(税込) |
高炯烈(コヒョンヨル)詩集 韓成禮/訳
『長詩 リトルボーイ』
1945年8月6日、広島になぜリトルボーイが投下されたか。高炯烈氏は日韓被爆者たちの歴史を辿り、死者の魂を無限に慰霊し、その悲劇を語り継ぐ。原爆詩に新たな可能性を切り拓いた長編叙事詩。
帯文より
A5判/220頁/ソフトカバー |
定価:2,160円(税込) |