書籍一覧 新刊
井口時男 評論集
『永山則夫の罪と罰―せめて二十歳のその日まで』
永山は文字どおりに「文学のふるさと」を生きた少年として、いまその自覚と表現に到達したのだ、と思った。……永山の小説には、安吾のいう「文学のふるさと」があり、ただ「ふるさと」だけがあった。……人は、自分自身に問うしかないのだ。自分はいかなる条件によって護られていたのか、と。(「あとがき」より)
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解説:鈴木比佐雄 |
46判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-299-4 C1095 |
定価:1,650円(税込) |

橋爪文 エッセイ集
『8月6日の蒼い月 ―爆心地一・六㎞の被爆少女が世界に伝えたいこと』
生活の中で感じたちょっとしたところに生きる工夫があり、楽しみがあり、生きる上での知恵を感じ、また本人は直接告白されてはいないが、たぶんこれは恋だなあーと思われる場面もある。そして心身ともに苦しい状況の中にあっても、希望を持って生きなければという決心のようなものを受け取る。(木原省治 跋文より)
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跋文:木原省治 |
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-300-7 C1095 |
定価:1,650円(税込) |

大湯邦代 歌集
『玻璃の伽藍』
わたくしが招かれた玻璃の伽藍とは、熱帯植物繚乱の温室にかたどられた詩歌の世界である。この作品の中に、どう読んでも、わたくしは、冒頭の「シャガールの馬」同様に、求道の対象を見てしまうのである。(依田仁美 解説より)
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解説:依田仁美 |
46判/160頁/上製本 ISBN978-4-86435-298-7 C1092 |
定価:1,980円(税込) |

赤木比佐江詩集
『一枚の葉』
反骨と優しさがそれぞれの作品の葉となって茂る中身の濃い詩集である。ここに余韻が深いのは、苦しみを光にする作者の生き方がこちらの生の深層に真に温かいものを伝えてくれるからであろう。(佐相憲一 解説より)
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解説:佐相憲一 |
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-297-0 C1092 |
定価:1,650円(税込) |

平松伴子エッセイ集
『女ですから』
女性のことは女性が書き残さなければダメだと気がついたのです。男性は女性の業績は書きません。そのようなことから、女性の生き様について直接取材をして、書き残しておこうと思いました。そこから学ぶことも沢山ありました。(平松伴子 対談より)
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46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-293-2 C1092 |
定価:1,650円(税込) |

根本昌幸詩集
『昆虫の家』
子どもは、いつも目の前に存在するものに対する驚きの感覚で漲っている。見るもの全てが新しく、見ること全てが冒険である。大人になるに従って、全てを当たり前のように受け容れ、驚きの感覚が萎んでいく。『昆虫の家』には、藪の中で、土の中で、空中で、心の中で呼び交わされる無数の声が交響している。その声が奪われる瞬間の息を呑むような驚きと、驚きの後にひたひたと訪れる謐けさの中から、根本昌幸の詩は生まれる。にぎやかで無口な、おかしくて悲しい詩の群れである。(柳美里 小説家・劇作家)
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解説:鈴木比佐雄 |
A5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-294-9 C1092 |
定価:1,650円(税込) |

望月孝一 歌集
『チェーホフの背骨』
『チェーホフの背骨』一巻は多岐にわたるテーマを持ちながらも、底に流れるものは人間の尊厳を考え、またどう生きてゆくかという問題を独自な視点で問い続けており、思索に富む。(影山美智子「解説」より)
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解説:影山美智子 |
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-295-6 C1092 |
定価:1,650円(税込) |

青柳晶子詩集
『草萌え』
一瞬一瞬に「水の星」で生きている健気な草や生きものたち。その囁きやお喋りや悲鳴に耳を澄ましその姿に驚き見とれる。「はじめて虹をみた」と跳ねあがる子供たちと一緒になって青柳晶子さんは「みんなが幸せでありますように」と祈るのだ。(鈴木比佐雄、帯文)
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栞解説文:佐相憲一 |
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-290-1 C1092 |
定価:2,200円(税込) |

北畑光男評論集
『村上昭夫の宇宙哀歌』
昭夫は、人類がこの地球に誕生して以来、世界のだれ一人として思いもつかなかった恐るべき結論に達した。北畑さんもむろんそれを知っている。北畑さんは人への優しさからあえて明らかにしていないが、この著作の道筋はそこに繋がっていて、だから私も気付かされたのだ。(作家 高橋克彦 解説より)
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46判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-289-5 C1092 |
定価:1,650円(税込) |

アンソロジー
『日本国憲法の理念を語り継ぐ詩歌集』
「序文に代えて」を寄せてくれた色川大吉氏は「くに」を強引に「国家」に集約させる国家主義を「邪悪な意図」と指摘する。そんな個人の尊厳や自由や生命を二度と喪失させないために、歌人・俳人・詩人たちはどんな作品を書いているか。平和憲法の理念を語り継ぐ二二三名の作品を読んで頂きたい。(鈴木比佐雄 解説文より)
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編集者:佐相憲一/鈴木比佐雄 |
A5判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-291-8 C1092 |
定価:1,980円(税込) |

森三紗評論集
『宮沢賢治と森荘已池の絆』
父は賢治との十年にわたる交友の証である書簡二十一通はことにも大切にしていた。幸いなことに、戦火に会うことも免れて貴重な文化的遺産として、父が生命の次に大切だという賢治からの書簡を目にする機会にも恵まれたのだ。(あとがきより)
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46判/320頁/上製本 ISBN978-4-86435-292-5 C1092 |
定価:1,980円(税込) |

八重洋一郎詩集
『日毒』
八重洋一郎さんの数多くの詩集や詩論集は、最南端の琉球諸島・石垣島から届けられてきた。それらを読むたびに、八重さんの肉体を切り裂いた鮮血のような衝撃が、目の前に広がってきた。(鈴木比佐雄「解説文」より)
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解説:鈴木比佐雄 |
A5判/112頁/並製本 ISBN978-4-86435-288-8 C1092 |
定価:1,650円(税込) |

小野田陽子文集
『福島双葉町の小学校と家族』
一時帰宅したとき、人のいない薄汚れたゴーストタウンに、きれいな色の花が咲いていました。一時帰宅するたび、なぜここにいられないのかと、無性に悲しくなります。そんなとき、道ばたの花を見ると癒やされます。いつかまた、双葉の家のように、1年中、花の咲く庭に囲まれて暮らすのが、今の夢です。(本文「警戒区域に咲く花」より)
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序文:二階堂晃子/跋文:佐相憲一 |
46判/304頁/並製本 ISBN978-4-86435-286-4 C1095 |
定価:1,650円(税込) |

コールサック詩文庫17
『青木善保詩選集一四〇篇』
山人は うなずいて つぶやく/大気が 変わる/海が 変わる/山が 動く/人が 動く/風は しずかに/天の頂へ帰っていく(詩「風と山人」より)
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花嶋堯春/佐相憲一/鈴木比佐雄 |
46判/232頁/上製本 ISBN978-4-86435-284-0 C1092 |
定価:1,650円(税込) |

かわいふくみ詩集
『理科室がにおってくる』
解剖され、ピン留めされているのは、他生物や他者と共に、人間であり、自分自身だ。人はそうして生きることの何かと向き合うのだろう。ここに作者の〈詩〉がある。(佐相憲一「栞解説文」より)
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佐相憲一 |
46判/248頁/並製本 ISBN978-4-86435-283-3 C1092 |
定価:1,650円(税込) |

アンソロジー
『詩人のエッセイ集 ~大切なもの~』
惨たらしいこと、理不尽なこと、悲しいこと、残念なことに満ちている世の中で、垢を落として清める「水垢離」のように、いま一度、命の森を見つめる。心の中の青と赤を包む緑を感じる時、〈詩の心〉が満ちてくる。本当は誰にでもあるそれぞれの、その波音を大切にしたい。(本文より)
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序文:佐相憲一 |
A5判/238頁/並製本 ISBN978-4-86435-285-7 C1092 |
定価:1,650円(税込) |

キャロリン・メアリー・クリーフェルド日英詩画集
『神様がくれたキス The Divine Kiss』
キャロリン・クリーフェルドは西欧近代の過誤である欲得ずくの合理主義が私たちの現代世界を破滅の深淵にまで導いてゆくことをすでに深く洞察して、私たち自身を根元的な在り様へ立ち返るべく示唆している。世界を対象化し、分割して、人間の支配や所有の欲望の恣にするのではなく、私たち自身をもう一度、〈全一性〉のなかに置き直すことこそが必要なのだと、彼女はこれらの詩篇や画面を通じて語りかけているのだ。(清水茂「序文」より)
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B5判/72頁/並製本 ISBN978-4-86435-277-2 C0071 |
定価:1,980円(税込) |

福司満・秋田白神方言詩集
『友ぁ何処サ行った』
方言詩を書くことは、ニュアンスやイントネーションなどを正確に再現することの困難さを抱え込んだ、新たな詩的言語の挑戦であるという創作行為を語っている。さらに「一時代をその地域で生きてきた人たちの証」である郷土の人びとの言葉を芸術に反映させたいという強い語り部的な使命感を明らかにしている。(鈴木比佐雄「解説」より)
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A5判/176頁/上製本 ISBN978-4-86435-280-2 C1092 |
定価:2,200円(税込) |

堀田京子詩集
『畦道の詩』
堀田さんの言葉は里山と共にあった農村の暮らしや大地の力によって、街の暮らしで見失っていた本来的なものを気付かせてくれる。その言葉は人間の身体性や生き物の命の尊さなどを甦らせて、切実に生きる姿を目の前に感じさせてくれる。(鈴木比佐雄「解説」より)
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46判/248頁/並製本 ISBN978-4-86435-282-6 C1092 |
定価:1,650円(税込) |

勝嶋啓太詩集
『今夜はいつもより星が多いみたいだ』
うれしい時は 何色 の紙をちぎるの?/少女は 静かに首を振って/うれしい時は/笑えばいいから/と言った(詩「泣きかた」より)
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A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-281-9 C1092 |
定価:1,650円(税込) |
