書籍一覧 新刊
アンソロジー
『広島・長崎・沖縄からの永遠平和詩歌集 ―報復の連鎖からカントの「永遠平和」、賢治の「ほんとうの幸福」へ(日本語版)』
原民喜の詩「水ヲ下サイ/アア 水ヲ下サイ/ノマシテ下サイ」
永井隆の短歌「新しき朝の光のさしそむる荒野に響け長崎の鐘」
西東三鬼の俳句「広島や卵食ふ時口ひらく」
269 名の詩人・歌人・俳人が世界に贈る希望の書
(帯文より)
A5判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-656-8 C0092 |
定価:2,200円(税込) |
発売:2024年8月2日
目次
序文に代えて
一章 被爆者の声
(1)詩
峠三吉 『原爆詩集』の序/仮綳帯所にて/微笑
栗原貞子 生ましめん哉―原子爆弾秘話―/ヒロシマという時
原民喜 原爆小景
大原三八雄 茶わん
深川宗俊 冴えた眼から
福田須磨子 忌まわしき思い出の日に/原爆のうた
大平数子 慟哭
小倉豊文 紙の墓 ―亡き妻に―
御庄博実 原子の歌「盲目の秋」より
山田かん ロスアラモス/地点通過
米田栄作 八月六日の砂
橋爪文 校庭/原爆忌
天瀬裕康 「永遠平和」夢でなく
(2)短歌
永井隆 長崎の鐘
正田篠枝 太き骨
栗原貞子 悪夢 ―負傷者収容所へ死体を引き取りに行きて
山隅衛 劫火
竹山広 とこしへの川
陣内馬三郎 血を吐く
山本紀代子 原爆に死にし子
越智もん うぶ声
(3)俳句
原民喜 「原子爆弾」より
松尾あつゆき 爆死証明
伊達みえ子 被爆の十六歳
『句集 広島』より
二章 広島を語り継ぐ
(1)詩
浜田知章 太陽を射たもの
長津功三良 広島にて
小野十三郎 原爆十周年に
堀場清子 花の季節
趙南哲 座布団 65
江口節 八月/その街の夏
藤田博 失われた磁力 佐々木禎子さんに
淺山泰美 ヒロシマの雨
古道正夫 H市にて
のろくこ どういうこと?
近野十志夫 平和の端っこと戦争の端っこ
植松晃一 地獄の破片
鈴木比佐雄 広島・鶴見橋のしだれ柳
萩尾滋 命を抱きしめて
田中茂二郎 ヒロシマの影
小山修一 観光旅行
(2)短歌
馬場あき子 質問
近藤芳美 白き虚空―広島のために―
中島雅子 被爆者のこゑ
影山美智子 被爆ピアノ
福田淑子 燃ゆる少女
奥山恵 胡乱の大地
よしのけい 戦争と写真
(3)俳句
西東三鬼 有名なる街
三橋敏雄 被爆者忌
渡邊白泉 廊下の奥
黒田杏子 語り継ぐ
長谷川櫂 原爆涅槃
安西篤 廃炉詩篇
堀田季何 左手
飯野幸雄 広島忌
中原道夫 ドームの骨
森貘郎 カラッポの空
東國人 原爆忌の西日
広瀬邦弘 終末時計
小橋啓生 原爆忌
鍋島くに枝 なんど来てなんど見る空
小沢真弓 ハングル文字
三章 長崎を語り継ぐ
(1)詩
デイヴィッド・クリーガー(水崎野里子訳) 死と化す/空に響け/長崎の鐘
日高のぼる 稜曄さんの舟
橘まゆ 銀のおにぎり
若松丈太郎 死んでしまったおれに ジョー・オダネル撮影「焼き場にて、長崎」のために
上野都 立つ
狭間孝 ドンが聞こえなかった
池田祥子 エッセイ 原爆、と小倉
船橋秀彦 長崎からの証言―原爆を見た聞こえない人々/●
永山絹枝 世界のどこかで(その一)
弟子丸博道 長崎の夏は~被曝マリア像に寄せて~
日野百草 太陽の顔
(2)俳句・短歌
宇多喜代子 石一片
前川弘明 不戦の心
田中陽 日本の青空
坂田正晴 核の花
瀬戸正洋 閉塞感
園田昭夫 長崎の伯母
四章 沖縄を語り継ぐ
(1)詩
八重洋一郎 歴史の授業/日毒
新川明 慟哭 134
神谷毅 邂逅 キャンプシュワーブ前
中里友豪 沈黙の渚
ローゼル川田 橋のある川
新垣汎子 シュガーローフ
大崎二郎 点景
波平幸有 渇いた涙が再び芽吹くよう
与那覇けい子 島/沖縄の空
玉木一兵 目覚めよ眠れる島よ
高柴三聞 白い鳥
伊良波盛男 夜の川
うえざとりえこ 泥の骨 ―七十九年目の慰霊の日に―
いむらようこ 朗読劇「きくさんの沖縄戦」
藤田博 サンクチュアリー/ガジュマル 与那国島ティンダハナの入り口で
福冨健二 ふたりの少女
坂田トヨ子 光の道
櫻井美鈴 座間味にて
志田道子 蛇よ
佐々木淑子 花は見ていた
木川幸子 小さな新聞記事
小田切敬子 じゅごんのにちようび
伊藤眞司 摩文仁の丘
根本昌幸 沖縄の空
(2)短歌
新城貞夫 平和祭
大城静子 サンゴの啜り泣く声
平山良明 あけもどろの島
名嘉真恵美子 夏雨よ
謝花秀子 親子の笑み
玉城洋子 平和来る日を
玉城寛子 春雷
大田美和 晴りん雨てぃあ無 辺野古を詠む
(3)俳句
野ざらし延男 地球のあえぎ
おおしろ建 燎原の火
平敷武蕉 父の手指
山城発子 窓が哭いている
翁長園子 いのち
伊志嶺佳子 反戦の狼煙
普久原佳子 戦争の蜃気楼
柴田康子 踏み石の蝶
上江洲園枝 魂迎え
有村いっき じぐざぐの道
島袋時子 礎の義父
川名つぎお 立ち泳ぎの沖縄
大井恒行 琉歌の夏
仲宗根ひろみ 平和の願い
たいら淳子 ガジュマル
鈴木光影 暴風雨の摩文仁
五章 空爆・破壊の記憶
(1)詩
浅見洋子 知り、学び、模索を/平和をまもる
佐々木久春 あの日―土崎 日本最大級の空襲(聞き書きにて)
鴨井錦代 霞ヶ浦
風守 廃墟に立つ少女
なかむらみつこ お父さんを買って
森三紗 疎開―予備役―空襲警報
志田静枝 特攻花の咲く丘
北畑光男 背の川
比留間美代子 仏前の二つの写真
秋田芳子 スポットライト
村上佳子 「回想の蟬しぐれ」に寄せて
宮武孝吉 昭和の記録/祖母の手紙
あゆかわのぼる 航空機
うめだけんさく 破壊の記憶
犬童かつ代 赤い指
國安暁 一枚の写真
(2)俳句・短歌
林翔 幻想 ―核戦争後風景より
宮坂静生 長い八月
マブソン青眼 灰色の孤児
関悦史 凍雲
鈴木香穂里 海桐の実
久保井理緒 地上
大関博美 ソ連に生き延びた父
鈴木美紀子 殺させない
加部洋祐 十三月三十二日
六章 アフガニスタン・ウクライナ・ガザ・世界は今
(1)詩
ソマイアラミシュ(岡和田晃訳) (私はまだ生きている、)
岡和田晃 病院に爆弾を落とすな!
川口千恵子 催花雨
やまもとさいみ 透明な翠色の瓶に沈む液体
米村晋 赤い森/ひまわりの畑
東梅洋子 大地
こやまきお 赤いひまわり
石川樹林 シェフチェンコの「遺言」/ヒマワリ
大林美智子 虹
悠木一政 ウクライナの青年教師
藤谷恵一郎 ひまわりの種を播こう
原圭治 悲しみの涙は水のように
後藤光治 向日葵畑
富田和夫 再生への祈り
うおずみ千尋 忘れはしない
高橋博子 希求
宮澤新樹 色
鈴木俊夫 紫金草の少女
呉屋比呂志 あなたはそのボタン押すというのでしょうか
内川美徳 ガザは今
草倉哲夫 氷色
大土由美 満州挽歌/この星で
こまつかん KOREDEMOKA
西山正一郎 死んだこども
ヨクト 戦間期の戦傷外科医
さなみよしこ 響けパンドゥーラ あなたの故郷へ
(2)短歌・俳句
河田育子 侵攻をめぐつて
水崎野里子 瓦礫の街
秋野沙夜子 平和観音
望月孝一 五文字浮き立つウクライナ
神野紗希 ひかりを待つ
向瀬美音 蓮の花
宮内泰次 地は炎ゆる
七章 戦争に駆り立てるもの
(1)詩
石川逸子 森に雨が
かわかみまさと タブレット~祈りなき貧しき時代の~
菅野眞砂 八月、何をお話ししましょうか
嵯峨京子 ヴァルデミール
坂本梧朗 「戦前」を押し返せ
金子以左生 ふるえている
小木克己 沈黙は
栗幅佳代子 若人に
堀田京子 武器はいらない/お願い/いまウクライナで
山﨑夏代 祖国/オリーブの葉を
山野なつみ 母の反戦歌
やまぐちみずえ 世界の事情
武藤ゆかり 恐ろしい夏/羊と狼
ひおきとしこ いのちをつなぐ 想いははるか大陸へ
中山直子 背負われて 父の戦地の日を思う
築山多門 鳥の歌
田中眞由美 踏み外す
勝嶋啓太 ミサイルが飛んできた日
井上和之 みんな空を飛びたがる
立石百代子 石運びの子どもたち
斎藤久夫 クロニクルズ変奏曲(1~6)
松本高直 ハートのエース
(2)俳句・短歌
渡辺誠一郎 戦争にいかなる家路
吉川宏志 銃床
座馬寛彦 前線
八章 喪失・鎮魂・反戦
(1)詩
高細玄一 もぎ取られた言葉―マリア・コレスニコワは去らなかった/子供を殺すな
白神直生子 たたかわない生き方
前田新 母方の祖父
村田千代子 時代の表現
牧野美佳 ねがい
武順子 諦めない
見上司 わたしをうて/もしも戦争がおわったら
出雲筑三 いのち
佐藤誠二 戦う兵士がかわいそう
森田和美 若い日
渡辺穎子 朝になったら
結城文 山際に渦捲く雲塊
米田かずみ 歳月
日野笙子 螢燭―相沢良の碑に寄せて/トォーマンナョ(またね)
みもとけいこ 戦場の足
長谷川節子 ふたりの叔父さん
星乃真呂夢 千年哀歌
方良里 祈りの日
東山かつこ 出口
小川道子 私のおばあちゃん
鈴木悦子 延期と猶予
岡田忠昭 呼びかけ~殺さないで~
羽島貝 私が読んだ戦争は
(2)俳句
池田澄子 蝶よ
対馬康子 国の忌
梶原安之 蜩の忌
安村和義 青田風
関根道豊 田草引く
大山賢太 姫百合
九章 永遠平和
(1)詩
宮沢賢治 雨ニモマケズ
谷川俊太郎 平和
小松弘愛 花農家
彼末れい子 地球教室
杉谷昭人 道理はひとつ/落ちたおにぎり
坂井一則 あなめあなめ
齋藤貢 偽りのことばに
府川きよし 大きな夢
梅津弘子 第二の基地県に住んで
近藤八重子 戦争回避への道
牧野新 作詞 科学者の過ち
春山房子 戦争と平和
木村雅子 月夜
青木善保 地球人の決意
みうらひろこ 千年桜
丸田一美 やがて 誰もいなくなる
藍原ゆみ 理想に向かって
髙橋宗司 春の庭
田尻文子 金魚草
清水康久 キリスト生誕日
大崎眞佐美 八月
金野清人 ユートピアを求めて
村上久江 時を 注視せよ
鈴木正一 ことば
(2)俳句・短歌
飯田龍太 どの子にも
高野ムツオ 辺境
永瀬十悟 アサギマダラ
赤野四羽 重力の底
松田ひろむ なぜ十五歳
加治道子 帰燕
河野秀子 転調の磁力
谷光順晏 平和の味
高橋公子 兵無き国
解説 鈴木比佐雄
編註