書籍一覧 新刊
小島まち子
『白い闇—ひと夏の家族』
主人公洋子は米国に戻る前に母の病室に泊った際に、《夜更けの病院で育と手を携え、一緒に川を渡って「あちら」へ行ってもいい》と願ったことを想起した。それ故に母は「私が戻る前に一人で逝ったんでしょ」と自らに納得させている。小島まち子氏は生と死の混じり合った境界を「白い闇」とイメージして、人びとが様々な困難な情況を生きる際に、「白い闇」を見つめるだけでなく、そのただ中で精一杯生き抜くことの意味を私たちに伝えてくれている。(鈴木比佐雄:帯文より)
解説:鈴木比佐雄 |
四六判/144頁/上製本 ISBN978-4-86435-620-6 C0093 |
定価:2,200円(税込) |
発売:2024年7月5日
目次
1 ミシガン湖の水平線
2 祖母の寝物語
3 鳥海山の勇姿
4 内臓の弱い家系
5 最後の宴会
6 子供たちの提灯行列
7 白い闇
解説 鈴木比佐雄
あとがき