書籍一覧 新刊
高細玄一詩集
『もぎ取られた言葉』
世界を解釈する際には、その地域で引き起こされている悲劇的な犠牲者の行為そのものを、「既成の言葉」を超えていく「新たな言葉」として認識していく必要がある。高細玄一氏の詩篇は現代詩の限定された言葉の美の世界を食い破っていき、不条理な世界の地域社会で犠牲者となって、この世界から抹殺されていく掛け替えのない存在者たちの「もぎ取られた言葉」を心に焼き付けて記録していく試みなのだろう。 (鈴木比佐雄・解説文より)
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解説:鈴木比佐雄 |
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-593-3 C0092 |
定価:1,760円(税込) |
発売:2023年10月27日
目次
Ⅰ
仮死
言葉が出ない
標的とされた希望 ―ゾラの復活を願う
もぎ取られた言葉 ―マリア・コレスニコワは去らなかった
失語
アディカリのワールドカップ
ジャングルの少年
ハン・レイ
サガイン管区エィンバウンダイン村の惨劇
無菌室
足音
僕らは一緒に
名前がない男
ミツバチ ―ダイイングメッセージ
Ⅱ
声に刺さった棘
平田さん
覚悟
隠蔽
空耳
追悼しない自由
壊れそうな空 ―それは序説
因習
絶滅と選別
川内原発二十四時
人生相談
路上のうた ―生きるということ
Ⅲ
Adagio
―坂本龍一さんのAdagioにInspirationを得る
森のこえ ひとのこえ
日常
詩と共に / With Poetry
詩の力 ―この世界を進もうとするひとりに
バスの窓に映るもの
本読みの喫茶店
わたしになりました
突っ立つ
海豚を喰らう
愛について
鶯谷の立ち飲み屋で
解説 鈴木比佐雄
あとがき