「コールサック」(石炭袋)115号 2023年9月1日
定価:1,320円(送料込)
扉詩 末松努 「ありがとう」
特集1 関悦史が聞く俳人の証言シリーズ(3)
インタビュー 関悦史が聞く昭和・平成俳人の証言(3)
高野ムツオ―人間を踏まえた風土性の探求
特集2 追悼 崔龍源
遺稿 〈病中苦吟〉―妻―(必ず妻に渡して下さい。)
追悼文 川久保光起 詩を生み出す泉のような人
趙南哲 追悼 崔龍源を偲んで
種まく人のように生きたいと願った詩人
鈴木比佐雄 崔龍源氏追悼
存在の悲しみを世界の悲しみに転換し詠い続けた人
詩 崔龍源 詩十篇(詩集『遠い日の夢のかたちは』より)
空のひとみ/路上/遠い日の夢のかたちは/ハンマー/骨灰
/わがティアーズ・イン・ヘブン/Kとの時代 ―自画像に
代えて―/三・一一狂詩曲/真贋の森で ―あるいは真贋の詩―
/時空
書評 鈴木比佐雄 崔龍源詩集『遠い日の夢のかたちは』
永遠の相の下で根源的な詩を奏でる人
崔龍源略歴
詩Ⅰ
方良里 アリア/声/焼かれた樹木
高細玄一 詩の力~この世界を進もうとするひとりに~/無菌室
高柴三聞 いつまでもついてくる
勝嶋啓太 妖怪図鑑「青龍くん」
熊谷直樹 妖怪図鑑「白虎」
風守 選択機
石川啓 点と線/生へのチャレンジャー
天瀬裕康 下瀬美術館
酒井力 忘却の譜
羽島貝 ガラスの小壜/掴みの寂寥/その現象を、名付けられない。
狭間孝 阿万吹上浜/往復三百円の旅
宮川達二 キラコタン岬―釧路湿原にて―
成田廣彌 令和五年の四月の歌と六月の歌
詩Ⅱ
坂井一則 あなめあなめ
坂本梧朗 やすらぎと理性
あべ和かこ ライオンたちの企て/四つ葉のクローバー
東梅洋子 うねり 命/うねり つぶやき
植木信子 五月
淺山泰美 囁く秋
青柳晶子 球根ふたつ
近藤八重子 願望/植物
原詩夏至 甩手
柏原充侍 笑うことを失った少女/初老の紳士/真金拘束/
あなたがくれたひとことが
村上久江 明日へと
詩Ⅲ
藤谷恵一郎 核兵器と無限多次元宇宙
石川樹林 ひまわりの太陽
山﨑夏代 '23 年の夏
佐野玲子 百年の静けさ 私たちの足下―関東大震災から ちょうど百年の日に
みうらひろこ #カードサギ
青木善保 母の手のひら 父の一語/病床幻想
星清彦 女神のフェルマータ
外村文象 盛岡を旅した日/池に映る影/将棋の街高槻/ひと駅市バスに
乗って
高田一葉 いっぱい/五月
日野笙子 座礁船と老人の夢
大城静子 靴の音 ―命のひびき
座馬寛彦 ナンバー
俳句・川柳・短歌・狂歌・作詞
俳句時評 鈴木光影 虚子と藤村と坂のまち―第15回こもろ日盛俳句祭
俳句 岡田美幸 天使魚
今宿節也 虫送り
松本高直 夏の夢
福山重博 かたつむり
原詩夏至 風車
英語俳句 水崎野里子 Haiku on Summer
俳句 鈴木光影 流燈会
川柳 堀田京子 うなぎのぼりの電気代―川柳もどき
短歌 中原かな 屋根
よしのけい アタシはカカシ/観音
岡田美幸 鮫のあかちゃん
原詩夏至 田舎道
大城静子 言葉のごちそう/物騒な時勢
水崎野里子 デンマークの記憶/春の夢
村上久江 茶筅供養
福山重博 記憶
座馬寛彦 炎天
短歌時評 座馬寛彦 終わらない戦争の後遺症に向き合う
狂歌 高柴三聞 狂歌八首とおまけ(4月から6月頃)
作詞 牧野新 帰ってこいよ 愛しき わが娘/許してね 母はここに
詩Ⅳ
現代詩時評 原詩夏至 誰がために咲きつぐわれぞ
―青木由弥子『伊東静雄―戦時下の抒情』に寄せて―
詩誌評 植松晃一 権力に対峙する詩心の連帯
詩集評 岡本勝人 連載 詩集評(四)「詩」の日常から原像を読み替える
「ことば」の選択と転換 市民的自由を表す「フリー・
ヴァース」の複数性へ
小詩集 高橋郁男 『風信』三十一
永山絹枝 『クロアチアへ(祈念の旅)』
井上摩耶 『愛は幻か』三篇
千葉孝司 『天体観測の起源』四篇
堀田京子 『わが心の旅路』八篇
堀田京子 『スズムシ賛歌』六篇
久嶋信子 『わたしは 死ななかった』
鈴木比佐雄 『「仁愛の家」の母と父と子』七篇
エッセイ・評論・追悼
エッセイ 淺山泰美 夢のあとに/シャネル 最期の言葉
宮川達二 ノースランド・カフェの片隅で 文学&紀行エッセイ
第三十七回 デジデラタ―或る断片、山尾三省を巡って―
水崎野里子 「素劇 楢山節考」を見て
熊谷直樹 若き表現者を探し求めて(7)
「若き表現者とは何か?」について考える
原詩夏至 詩の臍―伊東静雄の小詩にこと寄せて―
日野笙子 追憶の彼方から呼び覚ますもの(10)ギターレッスン・市井の
片隅で
評論 中津攸子 万葉集を楽しむ十七 万葉仮名の真意
永山絹枝 国分一太郎「益雄への弔辞」から(4)
―土の綴り方教育の中で生まれた童謡―
黄輝光一 「自己愛」と「利他愛」 宮沢賢治のこころとは/なぜ今、宮沢賢治
なのか?(愛と奉仕)/宮沢賢治のその驚くべき「死生観」
星清彦 終戦直後に登場した出版界の風雲児 青山虎之助と「新生」(一)
小説
小説時評 宮川達二 『坂の上の雲』司馬遼太郎
小説 前田新 草莽伝 老年期3
富永加代子 楽園の扉(1)
小島まち子 ひと夏の家族(5)
坂本梧朗 見果てぬ夢 ―小説 堺利彦伝
高柴三聞 銀の月と常夜灯
書評
若松丈太郎英日詩集『かなしみの土地 Land of Sorrow』
植松晃一 不条理と対峙する正視眼の詩人
藤田博詩集『億万の聖霊よ』
池下和彦 言霊をつかさどる詩人
おくやまなおこ詩集『存在の海より―四つの試みのためのエチュード』
万里小路譲 時空を超える祈願と愛
日野笙子 詩人の実存と魂、このやみ難き思想は紛れもなく希望の書
秋野沙夜子エッセイ集『母の小言』
成田豊人 思いやりの心を思いやる
大関博美『極限状況を刻む俳句 ソ連抑留者・満州 引揚げ者の証言に学ぶ』
仲寒蟬 不屈の精神
髙田正子エッセイ集『日々季語日和』
新田由紀子 俳句を楽しむことの伝道
安達潔 普段着の、達意の散文
髙田正子編著『黒田杏子俳句コレクション1 螢』
岩田由美 螢というタイムマシン
藤原尚子 「遅れてきた読者」にも扉は開かれて
藤岡値衣句集『冬の光』
加根兼光 いる、ある、存在する わたし
飯田マユミ句集『沈黙の函』
石嶌岳 「家になる函」という温もり
大城静子小説『黒い記憶 ―戦場の摩文仁に在りし九歳の』
ローゼル川田 ある少女の沖縄戦
かわかみまさと 内臓の声なき声は大脳皮質を突き抜けてはるか遠くの宇宙の
始原へ旅立つ
万里小路譲詩集『永遠の思いやり チャーリー・ブラウンとスヌーピー
と仲間たち』
高細玄一 チャーリーブラウンと共に『永遠の思いやり』の魅力を語る
いとう柚子 他者に向ける心こそ自己実現をかなえる
玉城洋子歌集『櫛笥―母―』
南輝子 たましひは破調に宿る
鈴木比佐雄 縦横無碍に多次元構造を行き来する沖縄の精神世界
高畠まり子詩集・エッセイ集『小姑気質』
成田豊人 異議あり、の精神
橋爪さち子 あらゆる予感たぐりよせ枝ぶり豊かな常緑樹に