コールサックシリーズ

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アンソロジー
『闘病・介護・看取り・再生詩歌集―パンデミック時代の記憶を伝える』
「病や死―パンデミックの闇に希望のあかりを灯す」241名の詩・短歌・俳句。宮沢賢治・斎藤茂吉・正岡子規…日本の名詩歌から、谷川俊太郎・馬場あき子・黒田杏子などコロナ禍を生きる現代の詩人・歌人・俳人まで。

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解説:鈴木比佐雄
A5判/360頁/並製本 ISBN978-4-86435-539-1 C0092
定価:1,980円(税込)

アンソロジー 闘病・介護・看取り・再生詩歌集―パンデミック時代の記憶を伝える

発売:2022年9月29日



目次


序詩 永訣の朝
宮沢賢治 永訣の朝

第一章 闘病 ⑴ パンデミック
斎藤茂吉 はやりかぜ――大正九年
村山槐多 死の遊び
福田正夫 一つの列車とハンケチ/魂の共生へ
前田新 パンデミック
依田仁美 攻勢限界点――風雲コロナ城戦記
大畑善昭 みどり差す
櫟原聰 奈良彦
阿部凞子 蟬の産声
向瀬美音 混沌
鈴木光影 哀しき眼
酒井力 コロナの現実
田中なつみ コロナでオンライン面会二年/あっけなくコロナで逝去
星清彦 令和遅配欠配物語
近藤八重子 尊い言葉たち
田島廣子 施設でクラスター発生/死ぬときは石垣島で/六十四歳
曽我貢誠 ふつう/穏やかな朝
清野裕子 半分の顔で
山﨑夏代 ソーシャルディスタンスが怖い
狭間孝 伊弉諾の倭竜/黄ばんだ写真
八重洋一郎 叫び

第一章 闘病 ⑵ わが平復を祈りたまふ
小林一茶 露の世は
石川啄木 わが平復を祈りたまふ
明石海人 人間の類を逐はれて
中城ふみ子 葬ひ花
鈴木しづ子 発熱の薔薇
平得壯市 忍耐
針谷哲純 息をする星
堀田季何 蒲團つめたし
園田昭夫 ガンに唇うばわれて
玉城寛子 「僕も頑張る、君も頑張れ」
奥山恵 淵
座馬寛彦 撫で仏
金野清人 脳梗塞に罹って
金田久璋 万が一
木場とし子 乳房
河原修吾 赤い花
岩井昭 サイレント
前田利夫 線路
貝塚津音魚 闘病の果て
ヨクト 雪解けの暮鐘
天瀬裕康 疾病連鎖を超えて
志田道子 とみこ×90
廣澤田を つくしんぼ
岩崎航 貧しい発想

第一章 闘病 ⑶ やわらかいいのち
谷川俊太郎 やわらかいいのち  思春期心身症と呼ばれる少年少女たちに
新川和江 熟せ  メロン
尹東柱 病院
上野都 点滴
こまつかん 生きたい―ある摂食障害の方と―/せらぴい
吉川宏志 雨闇に咲く
呉屋比呂志 吾子の難病
水木萌子 約束の日
美濃吉昭 命
志田昌教 花のようなる夢
望月逸子 あの子の夏休み
柏木咲哉 回復の春
長田邦子 未遂
鈴木悦子 ケイさんの朝
松本文男 亡き子ならずや
堀田京子 春を待つ娘  一難去ってまた一難

第二章 介護 ⑴ 障子明けよ
正岡子規 障子明けよ
永山絹枝 老い楽?の生き方
石村柳三 わたしの命は
鈴木文子 受話器から
黒羽由紀子 老い人の良寛
山口修 探しもの
木村孝夫 箱
間瀬英作 英作の晩年様式
梶谷和恵 抱っこ

第二章 介護 ⑵ 車椅子日和
齋藤史 ひたくれなゐ
桑原正紀 車椅子日和
川村蘭太 鉄路の百合
藤島秀憲 父の噓つき
福田淑子 粥の一匙
高橋憲三 介護される人へ/見果てぬうつつ
安部一美 或る介護
三浦千賀子 介護を受けるということは
田尻文子 ひぐらし
富永加代子 答えにならないこたえ
長谷川信子 肩掛け/昼月
なかむらみつこ 「私が入所させたの」/家財を捨てる
今井啓子 風葬二十一
福本明美 ずっと綱渡り
北村真 月が谷
和田たみ 初冬のベランダは暖かな光に満ちている
村上昭夫 サナトリウム1/サナトリウム13

第三章 看取り ⑴ 母の窓辺に
服部えい子 母の窓辺に
玉城洋子 荒風
森有也 鉄線花
上田玲子 母あかり
高橋公子 鷗よかもめ
日向邦夫 声届きしか
望月孝一 筆談ノート
いとう柚子 逝ったひとに
富永加代子 大人の塗り絵
谷光順晏 母よ母よ
宮せつ湖 夕のあたりで
飽浦敏 ウヤウクリ  (親を送る)
阿部堅磐 母との別れの詩
二階堂晃子 介護日記
東尾あや つぼみ
岡隆夫 母  二〇二二
豊福みどり 話したいこと
原詩夏至 臨終
石川樹林 母の手編み/父の味方
瀬野とし 縫う
岡部千草 頬笑み
肌勢とみ子 千の事情/おもいで
新井啓子 一分間
宮城ま咲 さいわいの河原、光り
武西良和 呼び掛ける声/ある日/明くる日/また明くる日/そのまた明くる日
神山暁美 花縛り
こやまきお 春のめまい
淺山泰美 雪洞/灰色の瞳
萩尾滋 送り人  紫陽花/遠くへの刻/オオキイオバアチャン

第三章 看取り ⑵ 父が見てゐし
馬場あき子 父が見てゐし
齋藤愼爾 鬣なき父
新城貞夫 父の日
小谷博泰 慰霊碑
池田祥子 まつさら
謝花秀子 生と死と別れ
片山壹晴 谺
川島洋 父のチョコレート
田中裕子 凪
伊良波盛男 さらばでござる
村上久江 生命のきらめきに
草倉哲夫 父の孤独
池田瑛子 炭籠
門林岩雄 病床の父に
井上摩耶 さよならではない別れ
勝嶋啓太 重さ/家族だもの  と母は言った
徳沢愛子 お父さぁーん/父の遺産
ひおきとしこ 父への  レクイエム
苗村和正 橋
野口やよい トンネル

第三章 看取り ⑶ レモン哀歌
北村透谷 雙蝶のわかれ
高村光太郎 レモン哀歌
金子兜太 どれも妻の木
土屋文明 束の間の後前
河野裕子 蟬声
永田和宏 八月十二日
影山美智子 崩るるゆゑ
榎並潤子 冬銀河
比留間美代子 ゆめまぼろしの人の世は/男は泣いた/石を撫でていれば
恋坂道夫 欠席届
赤木比佐江 初雪に
永田浩子 スナップエンドウの花が咲いた
吉田義昭 夏のアルバム
長津功三良 遙かな赤い空の果て
築山多門 或る男の恋唄――焼鳥屋にて
中川貴夫 水仙/残菊
鳴海英吉 五月に死んだ  ふさ子のために
杉谷昭人 田代/農場
あさとえいこ 導かれて/風が舞った日に
亀田道昭 扉
沢聖子 われがまま
小田切敬子 こんどこそ  ずっといっしょにねー
船曳秀隆 伝書天馬―翼のレクイエム
大塚欽一 妻を想う歌

第四章 葬い・鎮魂 ⑴ 春日狂想
中原中也 春日狂想
鈴木正一 あなたの遺言
坂井一則 蟬
鈴木昌子 アリ地獄
金子秀夫 きさらぎの満月  ――日本画家福田達夫兄の霊に
後藤光治 サイパン
髙橋宗司 花々の中で
新延拳 今生の最後に読む本/時計と光るレール
高森保 土鍋の粥 ―祖母の思い出―
植木信子 家に帰る/新緑の光に
うめだけんさく 同時代を生きた男の死――A・Tとの別れ/墓の前で
あゆかわのぼる 兄弟
日野笙子 冬の宵のあと

第四章 葬い・鎮魂 ⑵ 螢呼ぶ
黒田杏子 螢呼ぶ
長谷川櫂 花
亀谷健樹 さんだわら
董振華 金子兜太・皆子御夫妻を悼む
関悦史 春の天界
本郷武夫 焼場にて/出口
洲史 唯ちゃんへ
中久喜輝夫 旅立ち
草薙定 埋葬考/レクイエム――帰巣する鳩へ
常松史朗 プエブロの黄泉
朝倉宏哉 副葬
谷口典子 骨になって  骨になって/添い寝
岩崎明 拙者、葬式に行く/ガンと詩
やまもとさいみ わたしの卒業式
及川良子 無力
星乃マロン 異国の老夫婦に出会って
藤子じんしろう 青空高く
成田豊人 ある別れのために
くりはらすなを 父の葬式
新倉葉音 個人的な弔い
琴天音 母の納骨  踊り場/いいひと
安井高志 詩人の旅~一枚の銀貨~(抄)
万亀佳子 心置きなく

第四章 葬い・鎮魂 ⑶ そは彼の人か
松本高直 そは彼の人か
藤谷恵一郎 死からの手紙/おーい
大崎二郎 小尻記者への挨拶
伊藤悠子 人よ
志田静枝 道標/軋むとき
古屋久昭 蟻と登山靴
外村文象 詩人は献体を申し出ていた
植松晃一 ある詩人の死/それぞれの死
武藤ゆかり 詩人中谷江を悼む/孤影
中井絵美 椅子
青山晴江 呼ぶようにひぐらしが
柳生じゅん子 追悼
森田和美 初恋
田中眞由美 そのひと
斎藤久夫 何処を流れて行くの
坂田トヨ子 小さな椅子
うおずみ千尋 残光
安井佐代子 街路
安森ソノ子 同志社大学西門で
羽島貝 その夜、自動販売機の前で。

第五章 再生―サヨナラは悲しみにあらず
若松丈太郎 こころのゆたかさ
かわかみまさと サヨナラは悲しみにあらず/飛べない折り鶴
藤田博 呼びかわすこえ  弟藤田勇次に
山本萠 聖なる場所
つつみ眞乃 濃竜胆
長嶺キミ また会えるよ
坂本梧朗 リラックスについて
徳弘康代 円應寺
小野恵美子 モモの花
中原かな 心配なさるな
佐々木淑子 お眠りなさいな夜は
矢城道子 宙を翔ける
田中俊輔 研ぐ
末松努 なくならぬ
砂川哲雄 残照
高細玄一 髭剃り/復元力(生きる力)
渡辺信二 桜が枯れた/テスのお通夜
方良里 Avec fleur I ・II
小島きみ子 苦しみのあとの安らぎのように
白鳥光代 ラジオ
関中子 暑くなる/風がくる道を
与那覇恵子 沖縄の夏/病室
福冨健二 一本の草は思った
三谷晃一 影
高柴三聞 あめゆじゅとてちてけんじゃ
八重洋一郎 クロイツフェルト・ヤコブ氏
鈴木比佐雄 花巻・豊沢川を渡って ――宮沢賢治さんへ

解説 鈴木比佐雄
編註


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