書籍一覧 新刊
上野都 詩集
『不断桜』
上野都氏は、この世界の様々な事物への驚きを不断に問い続ける詩人なのだろう。桜は春に咲き短期間で散っていくものだという常識に囚われないで、晩秋から冬の終わりまで咲き続ける「不断桜」の逞しさに上野氏は心惹かれている。今が仮に冬の時代だとすれば、この時代に私たちを励ますのは「不断桜」なのだと物語っているかのようだ。(鈴木比佐雄 解説より)
ダウンロード不要の電子ブックが開きます。
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-532-2 C0092 |
定価:1,870円(税込) |
発売:2022年7月29日
目次
Ⅰ 歌う人
歌う人
西日暮里
土・ふくしまの
星をなぞる指
炎がたり
採譜
「あさの・つゆの・やかた」
見たことがある
消耗率
「夜 帰りきて」(尹東柱作・上野都翻訳)
返し歌 小さな林檎
「道」(尹東柱作・上野都翻訳)
返し歌 「道」の向こう
立つ
Ⅱ 白虹
昼の月
手を振って
点滴
残炎
化粧筆
夏の果てに
おいしい牛乳
的中
かみ
瞑目
十三夜
白虹
階段
初点
不断桜
Ⅲ 歳月つれづれ
またの春に
秋のお膳は……
年賀状によせて
影で読ませる―ということ
黄色い春は―
夏はいつのまに……
障りあらすな……
失われて気がつくもの
コロナ禍ともに
桜が散る
解説 鈴木比佐雄
あとがき
著者略歴