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髙橋正人 評論集
『文学はいかに思考力と表現力を深化させるか―福島からの国語科教育モデルと震災時間論」
子どもたちは生まれながらにしなやかな感受性を持ち、いつしかその感受性が思考力という考える力につながり、そこには豊かな想像力も湧き立ち、ついには子どもたちの独特な表現力となって、生きる力を宿す未知の作品が生まれてくることを夢見ているのだろう。髙橋正人氏はそんな子どもたちの思考力をいかに育むかという文学教育の原理論を長年にわたって考察してきた。その試みは、感受性と論理的な思考力を二項対立のように抱いている先入観を打ち砕いてしまう。(鈴木比佐雄 帯文より))
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解説:鈴木比佐雄 |
46判/384頁/上製本 ISBN978-4-86435-437-0 C1095 |
定価:2,200円(税込) |
発売:2020年4月30日
目次
Ⅰ
思考図から思考儀へ
~参照体系を通した思考力の育成の試み~
「山月記」論考
~自己認識の方法をめぐって~
存在の基盤としての大地
~『それから』における地震と崩壊とをめぐって~
国語教材『夢十夜』についての一考察
~夢の叙述と夢世界の創出をめぐって~
波動の行方『こゝろ』論考
~「声」、発信と受信とをめぐって~
Ⅱ
『ごんぎつね』における認知構造に関する考察
~時間・空間・論理に関する認知の在り方をめぐって~
『少年の日の思い出』(Jugendgedenken)の多層構造分析に関する研究
~「眼(Auge)」「指(Finger)」「箱(Kasten)」をめぐって~
「文学国語」における深い学びを実現するための読みの可能性に関する研究
~川上弘美『神様2011』における「あのこと」の持つ意味をめぐって~
小津安二郎監督『東京物語』の教材化に関する研究
~高等学校「文学国語」における映像作品の可能性をめぐって~
『海のいのち』における時間構造と海の意味に関する考察
~重層的な時間と母の子宮をめぐって~
Ⅲ
東日本大震災後の福島における国語科教育モデルの構築に向けて
~震災体験の想起、表現及び教材化をめぐって~
東日本大震災後の福島における国語科教育モデルの構築に向けて
~土地・記憶・人 言葉との出会いを通して~
震災時間論 ~時をめぐる断章~
解説 鈴木比佐雄
あとがき
著者略歴