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アンソロジー
『地球の生物多様性詩歌集―生態系への友愛を共有するために』
賢治は人間と野生生物との関係の様々な問題点を百年前に書き残した。その問いかけは「生物多様性」が問われる現在において重要性を増している。現在の地球の置かれている情況は、「今度だけはゆるして呉れ」という情況でないことは誰が見ても明らかになっている。(鈴木比佐雄 解説文より)
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解説:鈴木比佐雄 |
A5判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-497-4 C0092 |
定価:1,980円(税込) |
発売:2021年8月30日
目次
第一章 誰がジュゴンを殺したか
金子兜太 おおかみ
玉城洋子 儒艮といふ人魚の歌
上江洲園枝 ジュゴンのヘソの緒
松村由利子 霧に包まれ
謝花秀子 限りある命
大河原真青 星生まる
馬場あき子 夏至の蛇
照井翠 鯨の耳骨
おおしろ建 絶滅種の男
石川啓 誰がジュゴンを殺したか
柴田三吉 コスモス日記
栗原澪子 主旨
髙橋宗司 都タナゴ
神山暁美 源五郎
森田和美 青春の暦
萩尾滋 ニッポニア・ニッポン/潟のまつり―霧 氷幻夜/黒い虹
築山多門 虐げられた子どもたち
斎藤紘二 愛ふたり
第二章 海のかなしみ
金子みすゞ お魚/大たいりょう漁
曽我貢誠 海のかなしみ/いただく
草野心平 畔道/蛙/秋の夜の会話/ぐりまの死/ るるる葬送
新川和江 『水へのオード16』 16 源流へ
ドリアン助川 汚染蟹
淺山泰美 渚にて
中久喜輝夫 ボネリア
うえじょう晶 不条理の海
村尾イミ子 石の揺りかご
星乃マロン 深海の伝言
日野笙子 アメフラシの乱/ナウマン象の涙
山本衞 潮だまり
青柳晶子 弱肉
門田照子 眠る魚
植木信子 浜べいっぱいに響く
坂田トヨ子 落日の海/耳を澄ませば
橋爪さち子 もっと海へ
福田淑子 大王烏賊
青木みつお ヤドカリ異聞
秋野かよ子 貝ですっと囁きに来て
ひおきとしこ かいぼり 池はしなやかによみがえりつつ…
勝嶋啓太 水族館
金野清人 カンツカ
大塚史朗 みずすまし
高森保 メダカ
山野なつみ 雨は
沢田敏子 井戸を浚う
中尾敏康 金魚
村上久江 金魚
末原正彦 或るカメラマンの歓びと嘆き
武藤ゆかり 亀太郎/鳥よ
室井大和 白山荘のタオル
おおしろ房 地球船
第三章 花に神をり
小林一茶 爰をまたげと
喜納昌吉 すべての人の心に花を
八重洋一郎 白い声
安井佐代子 花に神をり
影山美智子 辛夷がともる
高橋静恵 季節の内側で
北村愛子 花やしきかなあ
悠木一政 保存樹木0993号 84
あゆかわのぼる オニアザミの夢
森三紗 夏なつつばき椿
吉田隶平 冬菫/春/天道虫
大掛史子 「天上の青」
中川貴夫 キンポウゲ
埋田昇二 いっぽんの欅の木が
清水茂 藤も山査子も
比留間美代子 野ばらの変遷/シーボルトミミズ(古事記に因んで)
上野都 砂漠の花
方良里 ジャスミン/ダリア
谷光順晏 こぼれ種
柳生じゅん子 クジャクサボテン
大城静子 甘藷の花
福井孝 種子ふりこぼす
池田祥子 それぞれの藍
西巻真実 サボテンの花
鈴木文子 マンジュシャゲ
小谷博泰 冬のタンポポ
朝倉宏哉 冬牡丹苑
糸田ともよ うすゆきそう
第四章 昆虫の叙事詩
種田山頭火 虫が考へてゐる
高浜虚子 蛍追ふ子
能村登四郎 命終の綿虫
森岡正作 虫の闇
渡辺誠一郎 蛭の国
大城さやか 昆虫の叙事詩
鈴木光影 蟬の肉
小山修一 いのち/虫のいろいろ
ローゼル川田 ハブが出た
藤田博 ヤモリ 西表島で
吉川宏志 琉球の玉虫
坂本麦彦 漏れどき
後藤光治 蛍
福本明美 蝉しぐれ
橋本由紀子 ツブヤキ姫
豊福みどり 蛙
髙橋淑子 あなたと出逢う
福山重博 蟻の塔
藤谷恵一郎 蝶の地平
市川つた 虫になったわたし
相野優子 蝶の時間
伊藤朝海 虫の棲みか
秋野沙夜子 生きる
中原かな 虫売り
市川恵子 蝉
馬場晴世 緑色の繭
根本昌幸 変な虫
青山晴江 かなぶん
苗村和正 フンコロガシ
北畑光男 水の輪
榊原敬子 ミツバチが来なくなった庭で
梶谷和恵 ブンキ テン
第五章 悲しい鳥
松尾芭蕉 かなしき鵜舟
黒田杏子 鶴の声
能村研三 神鵜翔つ
金井銀井 鳥だった頃は
天瀬裕康 ともに生きよう!
尹東柱 鶏/蒼空/コオロギと僕と(上野都 訳)
谷口典子 悲しい鳥
石川逸子 鳥の音―メシアン「世の終わりのための四重奏曲・第三楽章」
清水マサ 白鳥の歌
近藤八重子 鳥の巣集落
飽浦敏 鷗が飛んだ/月ぬ美いしゃ
志田道子 遠くを想って
安部一美 ひよこ
佐藤春子 カラスへの手紙
長嶺キミ 待つ
佐々木久春 渡りの春
第六章 森の吠えごえ
与謝蕪村 戸をたゝく狸たぬき
太田土男 木のはなし
奥山恵 風切り羽
光森裕樹 Madagascar 2012
坂井一則 植物図鑑(2020.9)実みしょう生/ウツボカズラ(食虫植物)
矢城道子 初めて地上に降り立ったもののように
小田切敬子 森の吠えごえ 戦争マラリアの記憶
伊藤眞理子 椎の森
江口節 木が立っている
谷口ちかえ 木の遍歴
玉木一兵 魂の宿り樹
赤木比佐江 志比谷の春
高橋英司 野道にて
宮本勝夫 「縄文」の森
望月逸子 早春の森に行ってきました
小林功 月山の風
室井忠雄 子育てする森
安森ソノ子 花背峠
瀬野とし 新しいノート
日高のぼる くすりの森
いとう柚子 樹の声
二階堂晃子 五年後
熊谷直樹 妖怪図鑑「王子の狐」
水崎野里子 オレンジ色の空と泥水の奔流/
象に乗る
肌勢とみ子 時空を超えて
第七章 「動物哀歌」が響きわたる
村上昭夫 豚/宇宙を隠す野良犬/捨て猫
杉谷昭人 畜魂祭
みうらひろこ 牛の哀しみ ─偲ぶもの─
高野ムツオ 棄牛
中原道夫 砂漠の舟
岡田美幸 心臓の音
座馬寛彦 鹿の眼
伊藤眞司 水牛 ㈡
松沢桃 キリンのなみだ
原子修 乳しぼり・虹
神原良 漂泊の 豹
永田浩子 こうもり
池田瑛子 たまの帰宅
小谷松かや 子鹿/春の山
草倉哲夫 アヌビス神とラクダ
くにさだきみ 殺処分
向井千代子 ラクリモーサ(ちいさきいのちのために)
恋坂通夫 日本の猫
秋葉信雄 国民的珍味
佐藤怡當 愛情
第八章 それぞれの命の香
高橋公子 それぞれの命の香
琴天音 それぞれの 時間帯
山口修 小さな島の国のはなし/窓辺の光
伊藤朝海 ひとつひとつのいのち
片山壹晴 「毫ごう釐りの差在り」朱子(論語集注より)
植松晃一 皮膚を這う微生物
佐々木淑子 生命の約束/くいしんぼう・わすれんぼう
園田昭夫 菜園の生命
望月孝一 命持つものたちへ
宮本早苗 シークレット・ガーデン
酒井力 土との対話
鈴木比佐雄 生物多様性の亀と詩人
第九章 脆き星
永瀬十悟 脆き星
中津攸子 地球病む
向瀬美音 地球の日
服部えい子 静脈の蒼と鼓動す
井上摩耶 地球さん
貝塚津音魚 地球の願い 〝ワンヘルス〟/翔ろ!生物多様性
志田昌教 ボクたち地球家族だよ
高柴三聞 ある寄生虫による地球の調和に関する弁
徳沢愛子 蒼ざめた万歳―地球温暖化に寄せて―
こまつかん 浸食するdistance
佐野玲子 『動植咸栄』
第十章 風景観察官
宮沢賢治 風景観察官/青い槍の葉
若松丈太郎 三千年未来へのメッセージ
佐藤通雅 十万年のちに
前田新 優しい目
せきぐちさちえ 生
かわかみまさと 里の神様/プランクトンが死んだら
堀田京子 甦れ大地
長谷川節子 安全な大地を
田中裕子 径
関中子 ひとつの話
藤子じんしろう 十月は寂しい/大怪魚はまだいる
~詩人への返信
前田貴美子 若夏の逆光
赤野四羽 同棲
近江正人 田園の道
登り山泰至 ロング・ディスタンス
鈴木正一 歩み固かれ 目は遠く
石川樹林 微粒子の乱
呉屋比呂志 杣人の憂い
間瀬英作 「持続可能な開発目標」を超えて わがオルタナティブ
武西良和 網に鹿
鈴木春子 コロンブス君 ありがとう
本堂裕美子 共存
青木善保 葉っぱに学ぶ/愛犬「陸りく」を偲ぶ
有村ミカ子 万の祈り
第十一章 荘子の夢
吉田正人 荘子の夢 (饒舌廃句 冬扇房便りより)/
修羅の道 (饒舌廃句 冬扇房便りより)
宮坂静生 神の遊び場
つつみ眞乃 はらいそ
原詩夏至 抱卵
山城発子 ブーメラン
甘里君香 縄文 peace
笠原仙一 鳥浜の時は流れて
永山絹枝 卵を産んだら死ぬのかな
美濃吉昭 棕櫚
佐々木薫 最後の日
香山雅代 無限表情―宿しゅくあ痾を超える瞬時の光に
古城いつも 愛のモチーフ
伊良波盛男 天アマウナ龍
柏木咲哉 碧い林檎の夢/星屑のバッタ
篠崎フクシ 未完の方舟
解説 鈴木比佐雄
編註