コールサックシリーズ

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福司満
『福司満全詩集 ―「藤里の歴史散歩」と朗読CD付き』
福司氏は自らの方言詩を秋田白神方言詩としたいと言い、秋田県にとどまらないで、地域の言葉を愛する全国の多様な方言詩に共感する多くの人たちに届けたいからだとはっきりと私に語った。福司氏の言葉はとても思慮深く、しかも飾ることなく本当のことを語る信頼できる方だと感じた。 仮に多くの人が生前の福司満氏と出会う機会があったならば、穏やかで落ち着いた風貌から安心感を与えられ、また温かな秋田白神方言の語り口を聞けば、とても懐かしい人に出逢った思いに駆られて、藤里町の生き字引のような見識に魅了されてしまうだろう。福司氏は、他者には優しく自分には厳しく鍛錬を重ねている求道者のような風格が感じられた。(鈴木比佐雄 解説より)

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解説:亀谷健樹/鈴木比佐雄
A5判/352頁/並製本 ISBN978-4-86435-436-3 C1092
定価:3,300円(税込)

福司満全詩集 ―「藤里の歴史散歩」と朗読CD付き

発売:2020年6月5日



目次

刊行にあたって 寺田和子 

第一詩集 流れの中で   一九七四年刊

流れの中で
流れの中で 
村泥棒 
枯れる村
過疎地帯
村の中で 
村・過疎  
列島の北で  
荒れる村 
ふるさとの話 
廃虚で 
廃村  
砕ける村  
狙われる地 
ある廃屋 
帰省  
夜汽車 
村の女  
出稼ぎ村  
おかされる中で 
北の村へ 
待つ少年 
月に思う
生きる
ある葬列から 
年金支給日 ……ある郵便局の窓口で…… 
誕生  
収穫の頃  
冬の海で 
愛 
三つの歯車 
車イスの少年  
療棟の子へ 
月に思う 
台風 
冬座る 
吹雪 
雪の郷愁 
漁村にて
あたらしい年 
おれたちのくに 
夜の訪れ 
星  
月  
春の訪れ 

序 証言としての詩 野添憲治 
あとがき 

第二詩集 道こ   一九九二年刊 

村っこ渡すな
待づ女 
東京サ行テ  
本家 
あの叫び 
白神山地 
冬の川 
お堂っコ 
気力ぬげだ村っコ
村っこ渡すな
草虱
春風コ
俎 
夏・村の構図 
土コサあがれ 
がんじゃの花コあ 
草虱
穂先 
瀬っコの音  
暑い時期 
道こ
深い谷間 
葬列空 
終り盆 
疫病払  
道こ 
何もねェ海  
オド居ねぇ晩  
うだで雪だア  
村っコ  

序 畠山義郎  
あとがき  

第三詩集 泣ぐなぁ夕陽コぁ   二〇〇五年刊

村落
地震 
産人  
休憩  
浄土  
山背 
秋  
村落  
婆さま  
月ぁ  
竈きゃし  
烏  
嫁  
稭布団  
田植期  
騒めぎ 
村サ雪降んな  
遡上鮭  
役場ぁ無ぐすな  
落葉コ  
泣ぐなぁ夕陽コぁ
祠コ  
五十回忌  
飢饉  
君ぁ行ったらえべ  
鳥インフルエンザ  
山津波 
泣ぐなぁ夕陽コぁ  
独り女  
やっぱし昭和の子だ  
魚屋清助
馬喰  
魚屋清助  
怠け者  
親方  
百姓 
神様  
泥棒騒ぎ六題 
田面の中で 
あれがらハァ五十年 
人の逝ぐ村
人の逝ぐ村  
終雪 
A病棟556号室 
死に様 
貧乏神ぁ 
冥土テしゃぁ 

あとがき  

第四詩集 友ぁ何処サ行った   二〇一七年刊

一章 此処サ生ぎで
此処サ生ぎで  
急遽ぉ山サ来い  
露月先生ぁ村さ来た  
秋祭  
集落コサ雪ぁ降っとも  
雪  
村っこ五題 
米代川河口 
村唄百万遍  
大津波 
愛と恋の「獅子踊り」 
待合室にて 
二章 まだ生ぎでらたがぁ
まだ生ぎでらたがぁ
朝鮮牛 
蝮  
熊 
猿  
老猫  
学校ワラシ  
だんじゃぐこぎ  
大正の婆  
遺跡  
踠ぎ  
トーキョー  
八十歳の詩  
三章 友ぁ何処サ行った
友ぁ何処サ行った 
英霊 
同級生 
七十年経って 
屍の子守歌
死に場 
死の淵  
会葬  
順番 
めいど号 
がん告知  
老い一日  
鱗雲  

解説 鈴木比佐雄  
あとがき  

藤里の歴史散歩   二〇一二年刊

藤琴「小能代」  
袋小路
1 東西南北へ道延びる  
2 ハタハタ道 
3 釣瓶越え 
移住の地として
1 浅利一族、比内から逃避  
2 湖底に眠る大開集落 
3 深い草木に埋もれる奥小比内集落 
菅江真澄の道
1 「しげき山本」に記述、図絵  
2 49歳の春、太良へ向かう 
3 不動尊と滝をスケッチ  
4 寂寥感にじむ和歌残す  
5 素波里を訪ねて 
6 「生き埋め金山」に関心 
消えた寺院
1 修験信仰の山「高山」の謎  
2 安養院の跡地はとこか 
3 集落名になった如来寺 
戦時・村の証言
1 飛行機墜落、村揺るがす 
2 山中で捕まった英兵捕虜
3 防空壕掘りで少年犠牲 
文化財
1 変貌する豊作踊り  
2 消えた粕毛の獅子踊り  
3 天井に踊る春江の竜神絵  
4 金沢番楽の行方―  
5 一夜に散る「権現のいちょう」 
6 大沢集落の壮士舞 
7 消滅した藤琴の七夕行事 
8 千年を生き抜く大欅  
9 豊作祈願の根城相撲  
10 最後まで残った豆占い 
伝統、民話、民俗
1 水無沼をつくった平之 
2 「十七人ドイコ」の悲劇 
3 高山の地滑り集落襲う 
4 「アネコ落し」の地、変貌 
5 藤駒に消えた若者二人 
6 山人になった名マタギ 
7 「大蛇の嫁」が摑んだ幸せ 
8 藤琴集落のねぶ流し  
9 豊作踊り、盆から移行 
10 粕毛鮎、明治天皇に献上  
11 馬産地の郷愁「馬方節」 
集落
1 最多名字は「佐々木」
2 川を挟んで異なる方言 
3 200年前の人口下回る
4 消える民話のふる里  
5 大沢、洪水対策で高台移転  
6 八酒が八坂、そして矢坂 
7 高台居住の謎 
8 開拓地に見る明と暗 
まちの変遷
1 人や牛馬で活気のセリ市
2 地域を守った2医院 
3 私塾から学校教育、今は2校 
功績者たち 

あとがき  
単行本未収録 詩編
廃家 
今どき・・五題 
番兵 
番号札コ 
循環器科・待合室で 
村言葉・つまり方言 
飛行機だば 
妻の病床日記 
三途の川  
最期の妻へ  
あんだ 行ぐよ 
遠景―川鱒 
キヅネ  
村コ壊れで  
祟り 
坂の上のマルべの古家 
単行本未収録 エッセイ・評論
七十にして「余命幾許」  
モトさんの声が聞こえる 
方言詩 今を書くべし  
渡辺幸夫詩集『郷愁の詩』 
「よかった」 〝水を聴く〟の集い 
木内むめ子第五詩集の手法
―古里がテーマ・詩心の原点― 
『連結詩 うねり 70篇 大槌町にて』を読んで 
畠山さんと密造者と方言詩と 
室井大和詩集『迎え火』の紹介 
畠山雅任著『あるドライブ・街に咲く花』と『牡蠣取り』を読んで
上野都詩集『地を巡るもの』の紹介
―尹東柱氏の作品も掲載― 
詩のまち北秋田 プレ国文祭「秋田の詩祭」を前に
北秋田市を「詩の国」に 
栗和実詩集『父は小作人』 ―迫る終章の散文詩― 
荒廃する山村を描く『むらに吹く風』
―皆木信昭氏の十冊目の詩集紹介― 
尾花仙朔氏の『晩鐘』 
―感銘深い二七〇行の長詩― 
地域性に富んだ「祝賀会」
―亀谷健樹氏の詩禅集と米寿のお祝い― 
寺田和子詩集『七時雨』を読んで
―心の洗われる新鮮さ―  
「特集」有難うございます 
山形さんからの最後の葉書  
歴史として刻む一〇〇号
―一地域にみとる文化の醸成― 

川柳・俳句
川柳  
俳句Ⅰ  
俳句Ⅱ ―二〇一八年病床ノートより  
病床ノート 二〇一八年  
解説
秋田白神方言詩に、心魂込めた生涯
 ―福司満の詩をめぐって―  亀谷健樹 
秋田白神方言詩の包擁力を体現した人
   鈴木比佐雄  


著者略歴 
刊行よびかけ人  

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