中村雪武
『詩人 吉丸一昌のミクロコスモス― 子供のうたの系譜 ―』
吉丸一昌は多くの歌詞、訳詞を書いた人である。私たちはいままで彼の歌詞とは知らずに歌ってきた。また「新作唱歌」のなかの滑稽歌曲とも見られるジャンルに著者は注目している。……また「差別用語考」は過去にあまりとり上げなかった問題提起でもあり、世間では差別用語を避けることで、かえって窮屈な壁をつくってしまった感がある。著者はこれらの歌を開放して、大らかな暖かい眼差しでみつめている。大切なことは用語の表現ではなく、一人ひとりの心のなかにある意識であろう。とにかく学ぶことの多い内容である。(中村節也「推薦のことば」より)
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B5判/296頁/並製本 ISBN978-4-86435-411-0 C1095 |
定価:1,980円(税込) |
発売:2019年9月27日
目 次
序・推薦のことば
吉丸昌昭
中村節也
序奏
第1楽章 唱歌小史(明治の子供のうた)
第1楽節〈唱歌史初期〉
第2楽節〈小学唱歌を繙く〉
第3楽節〈唱歌史発展期〉
第4楽節〈唱歌史完成期〉
第5楽節〈三つの言文一致体による唱歌集〉
第2楽章 吉丸一昌の足跡
第1楽節
第2楽節〈北村季晴以前の中学生音楽教科書〉
第3楽節〈北村季晴編中等音楽教科書〉
第4楽節〈「尋常小学唱歌」への道程〉
第5楽節〈尋常小学唱歌(文部省唱歌)考〉
第3楽章 吉丸一昌のミクロコスモス
第1楽節〈学友会雑誌「音楽」の創刊〉
第2楽節〈幼年唱歌・新作唱歌〉
第3楽節〈高学年の唱歌〉
第4楽節〈滑稽歌曲〉
第5楽節〈差別用語考〉
第6楽節 補遺
第7楽節〈コーダ「新作唱歌」からのメッセージ〉
第4楽章 数え歌 教え歌
第1楽節〈かぞえ歌とこどもたち〉
第2楽節〈教え歌と大人たち〉
新作唱歌名曲選
荷車
冬の夜のひびき
つばめ
木の葉
なんだっけ⁉
かくれんぼ
雲雀
お祖父さん お祖母さん
早春賦
歌詞
〈エピローグ 言い訳と謝辞と〉
著者略歴