福田淑子 評論集
『文学は教育を変えられるか』
福田氏の評論の特徴は、長年にわたり高校教師や大学講師を続けてきたからか、論考を読んでいるといつのまにか「文学教育論」という磁場に引き込まれていくような思いに駆られる。Ⅲ章は「文学教育論・エッセイ」だが、Ⅰ章の初めから、文芸評論でありながらも、文学には人間の精神の最も重要なことを感じさせ考えさせる力があるという確信が福田氏の中に存在しているように見受けられる。(鈴木比佐雄「解説」より)
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46判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-393-9 C1092 |
定価:2,200円(税込) |
発売:2019年5月31日
目 次
Ⅰ 文学論・詩論・言語論
中島敦「山月記」 ―美しい〈虎〉になる壮絶な叙事詩
辻まこと ―自己放棄へ集中する詩人
孤独なる魂の歌 ―加藤淑子の生の意志
石原吉郎 生き残り続けるものの加害性 ―「アイヒマンの告発」
ガリレオの望遠鏡 ―語りの〈影〉を読む
天才の条件 ―芥川龍之介・享年35
Ⅱ 歌論・俳論
馥郁たる反逆―齋藤史論 『魚歌』『風翩翻』を中心に
動乱の季節 ―齋藤史と北一輝
大西民子の一首
祈りの言葉
『意志表示』(岸上大作)
続・岸上大作 「不完全な死体」(寺山修司の短歌)
宗左近と中澤系 ―「奴隷の韻律を越えて」
第八回民子賞を受賞して
弟のこと ―孤独を詠み続ける
東北―鬼の棲む故郷 川村杳平俳人歌人論集『鬼古里の賦』を読んで
俳句誌「花林花」鑑賞
Ⅲ 文学教育論・エッセイ
自ら問い続ける力を育む文学教育 ―『こころ』『山月記』
石原吉郎の『確認されない死のなかで』を高校生と読む
「文学テキスト」を用いた授業実践を記録することの意味 ―「羅生門」の授業を例に
自ら考える力を育む現代文の授業 ―「授業ノート」の取り組みを通して
〝亡命〟する子どもたち 放熱しない不服従
女性の真面目さは暴走する 女性教員を孤立させないで
開かれた家族 ―子どもたちの孤立防止法
耳の長いコウモリを捉えた娘
宇宙のかたち・人のこころ
「常識って何?」 ―シャルリ・エブドの事件から―
ブルの英語教育の成れの果て ―フランクフルト空港で射殺されそうになった事件の顚末
Ⅳ 文学教育授業の実践
「『安楽』への全体主義」と「現代における人間と政治」の教材的価値
教材のことばと授業者のメッセージ ―丸山眞男「現代における人間と政治」
高等学校国語科「羅生門」の授業と学習指導案
「道徳読み」「作家論読み」を超えるテクストの解きほぐし ―「泣いた赤鬼」
【参考資料①】「安楽」への全体主義 藤田省三
【参考資料②】現代における人間と政治 丸山眞男
解説 鈴木比佐雄
あとがき