コールサックシリーズ

中津攸子
『令和時代に万葉集から学ぶ古代史』
万葉時代の激動と内容は違っても、激しい変化が予測されている「令和」の時代を生きる私たちが、日本民族の宝である『万葉集』を手にして親しめば、『万葉集』は読む人の心を果てしなく澄み渡らせずにはおかない感動を惜しみなく与え、「令和」の年号にふさわしく穏やかで、気高くて、安らかで、平和な時代を生きる一人との満ちた思いを呼び覚ましてくれるはずである。(著者「はじめに」より)

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46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-391-5 C1092
定価:1,650円(税込)

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発売:2019年5月30日



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はじめに


1 傀儡の天皇政権―舒明帝と蘇我氏
「夕されば小倉の山に鳴く鹿は………」
―眠られぬ舒明天皇の「孤絶」と心のかげり―
2 宝皇女と蘇我入鹿暗殺の謎
「昼は日の暮るるまで夜は夜の………」
―作者は宝皇女でなく舒明天皇―
3 中臣鎌足の隠された役割
「わが背子は仮廬作らす草無くは………」
―実の妹間人皇女を愛しつづけた中大兄皇子―
4 入鹿謀殺に加担した石川麻呂憤死
「うつせみも嬬をあらそうらしき………」
―蘇我日向の密告―
5 歌わぬ孝徳帝の悲歌
「鉗着け吾が飼ふ駒は引き出せず………」
―妻に置き去りにされた天皇の孤独―
6 兄・中大兄皇子と妹・間人皇女の近親婚
「いとしき吾が若き子を置きてか行かむ………」
―絶唱・挽歌の背景に秘められた真実―
7 悲歌―有間皇子の処刑
「草枕旅にしあれば椎の葉に盛る………」
―天皇の座と女性をめぐる骨肉の争い―
8 倭軍、唐、新羅連合軍に敗れる
「君が目の………かくや恋ひむも君が目を………」
―半島遠征に失敗、中大兄皇子近江に遷都―
9 天賦の歌人・額田王
「人妻ゆゑにわれ恋ひめやも………」
―額田王をめぐる天智天皇と大海人皇子―
10 近江宮廷の光と影
「皆人の得がてにすとふ安見児得たり………」
―額田王と鏡王女にみる古代女性の愛と悲しみ―
11 天智天皇の后と御子
「昼はも 日のことごと 哭のみを………」
―天智天皇崩御、もはや額田王歌わず―
12 古代最大の内乱
「時なくぞ 雪は 降りける 間なくぞ………」
―壬申の乱 起こり、近江朝ついに滅ぶ―
13 大津京の終焉
「荒れたる京見れば悲しも………」
―夫を父に殺されて自害した十市皇女―
14 古代、天皇家血の争乱
「明日香風都を遠みいたづらに………」
―大津皇子 処刑、廃都飛鳥に佇む柿本人麿―

 解説 鈴木比佐雄
 略歴

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