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安井高志 詩集
『ガヴリエルの百合』
安井高志という詩人は、自己の経験した自然や事物や他者存在などの魅力を豊かな神話的イメージに変換しうる、ある意味で天性の存在論的抒情詩人であったと感じた。『ガヴリエルの百合』に収録された二二五の詩篇は、どの詩もシャープな言葉で内面の奥深いところからあっさりと掬い上げられたように響きわたり、それらは魂の在りかとして五章に分類されている。(鈴木比佐雄「解説」より)

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解説:鈴木比佐雄
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-402-8 C1092
定価:1,650円(税込)

安井高志 詩集『ガヴリエルの百合』

発売:2019年7月29日



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Ⅰ 道化師の業

道化師の業
追憶
思い出の居場所
冬の蠟燭
常世の国のアリス
熟した果実のように
鉄橋
連想
乾いた笑い
「夏の日々」
「乱視」
「ビリジャン」
「手」
海賊
氷結した世界
失恋
抽象
あるいは初恋
饒舌な歌
私の夏
憂鬱
少年期
消耗品
蜘蛛
蛭子
メッセージ
[枝の中の樹液さえ凍りつくような冬]
[柔らかな毛布]
[青い砂漠を僕らは歩く]
ダンス
砂になる風景
睦言
[大気は濡れ]
二重感情
寂しさの果て
星消える夜
水彩的な思い出
そば屋にて
[いま]
for you
心象図書室
「図書委員の手記」
「文学少年の恋」
「恐竜図鑑が好きな少女のメモ」
「メルヘンを知る国語教師の記憶」
「誰かの独り言」  
「新聞記事の四コマ漫画を読む男の子の思い出」
「無銘の詩集より」
「本に挟まれていた一枚の紙より」
[雅(豪華、贅を尽くしたもの)]
英雄たちの輪舞
カグツチ
Can you say “hello”?
あどるせんす
質問が好きな妹のために噓つきな僕が
できること
マビノーグの愛
トリックスター
ゴジラ
フルトブラント
過ぎた憧憬
スケッチブック
光の物質
いらくさの棘
少年 Ⅰ
少年 Ⅱ
Ⅱ ルサルカの水

ルサルカの水
青空と野良猫
台風
納豆うどん
狂神の葡萄酒
晩夏
五月の雲雀
とんこつラーメン
醜男
触感
甘さ
贈答歌
深夜0時過ぎ
日曜日
都会
朝焼けの風景
青の衝動
春の夕
夜明け前
眠れない夜
春風
海と風
初夏
初夏の風
青年期の舟歌
水晶の朝
炭酸水のアリス
ラムネ
若葉
ルサルカのために
夏の夕暮れ Ⅰ
夏の夕暮れ Ⅱ
バーガーショップうたかた
甘夏
5piatto
夏季休暇
寂寥
水の流れ
真っ白い手
行軍歌
みずち
もぐら
将棋少年
1.根アカでどうしようもない幼馴染
2.影
3.斜陽族
4.Wが大人で、わたしがガキで。
5.後ろの山に捨てられたカナリアのその後
事例:少年W
電話から空
火曜日は錬金術師
ルサルカのためのソネット
舞台
Ⅲ 詩人の旅

詩人の旅 ~一枚の銀貨~
水死した少女を前に
余韻
酒場
都会の朝
疲弊
居場所
荒波
夜空
演奏
花のつぼみ
林檎ジュース
渇き
アウトサイダー
叫び
バイバイ
失望 Ⅰ
失望 Ⅱ
この思い
静まりゆく鼓動
旅情
腐乱
夜空
業平
銀色の微熱
我が翼はプラスチック製にて
未知
私はどうしたらいいかわからない
巨人への反抗
黒雲
心の感官
さすらい
出航
我がアリスへ捧ぐ
宣告
雪解け
誕生月の歌
独り病
独り
ロザリオ
春愁
[白い薔薇が茶けて]
心の箱庭
天尾羽張
貝殻亭
イノチノイロ
夜明けのコラージュ
午前六時
藍銅鉱の時代
噓の成分
ぼくは残響音のように
ぼくはきっと……
辞書
飛行期
ニュクスの伽藍
偽りの悲しみ
火の病理学
Ⅳ ガヴリエルの百合

ガヴリエルの百合
葬列
10月の夜
旅路の果て
絶対零度
試験管の中の嬰児
雨に歌えば
ガラス玉の夕陽
名残の庭
白雪姫
岸辺から
妄想
星と水の出会う場所
紙飛行機
開襟シャツと青年
[雑草に隠れてしまった廃線の上を歩い
ていると]
[藍銅鉱の時代は水の時代だった]
クーア(月)
さようならの代わりに
小夜啼き鳥の歌
ぼくらが純粋だった頃
暗礁
隠者の名前
雨脚
卯月
塩の柱と蛇
黄泉比良坂
帰郷
水を見に行く
冬の南画
露と落ち
問いかけ
幕間の寸劇
二十二世紀のトバルカイン
花のきもち(死ねよナリヒラ野郎)
和音
Ⅴ 将棋のない世界

死者への七つの語らい
水面のような爪を見ていた
ひき肉のカレー
わたしかたたよう そ うよたたかしたわ
糸魚川
あかるいひかり
ひかりのすべて
うなぎはどこへいった
ういろうのなかの空
風邪
真夜中のトムソーヤ
夢の消し炭
チーズ
異端の貌
将棋のない世界


 解説 依田仁美
 解説 鈴木比佐雄
 謝辞 安井佐代子

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