書籍一覧 新刊
齋藤愼爾
『逸脱する批評―寺山修司・埴谷雄高・中井英夫・吉本隆明たちの傍らで』
齋藤氏はすでに2000年に『齋藤愼爾全句集』を持つ高名な俳人で、評論家、作家であると同時に、寺山修司の句集など数多くの歴史的な書籍を世に出している深夜叢書社の代表者として認識していた。齋藤氏はこの何役もの立場を自在に逸脱していき、多くの作家や表現者たちの存在を内側からまた外側から、同時代を生きた姿やその試みの本質を描出していく。(鈴木比佐雄解説文より)
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解説:鈴木比佐雄 |
46判/358頁/並製本 ISBN978-4-86435-326-7 C1092 |
定価:1,650円(税込) |
発売:2019年1月31日
目 次
第Ⅰ章 寺山修司・埴谷雄高・中井英夫
寺山節考(1)『寺山修司著作集第4巻自叙伝・青春論・幸福論』
寺山節考 (2)― 入門から出門へ 『寺山修司の俳句入門』
途轍もない歩行者 寺山修司詩歌選『ロング・グッドバイ』
涙を馬のたてがみに 寺山修司の競馬哲学&美学『勇者の故郷』
〈存在〉顚覆の詩想 埴谷雄高『幻視の詩学 わたしのなかの詩と詩人』
虚無への〈流竄の天使〉 中井英夫『銃器店へ』
第Ⅱ章 吉本隆明・大岡昇平・谷川雁・金田一京助・手塚治虫
還相の方位 吉本隆明『読書の方法 なにを、どう読むか』
『吉本隆明に関する12章』あとがき
『吉本隆明に関する12章』齋藤愼爾 責任編集
坩堝の刻 大岡昇平芸術エッセイ集『わが美的洗脳』
途方もない一回性の夢 谷川雁『汝、尾をふらざるか 詩人とは何か』
啄木への友情の紙碑 金田一京助『新編 石川啄木』
『ぜんぶ手塚治虫!』解説 手塚治虫『ぜんぶ手塚治虫!』
第Ⅲ章 山本周五郎・五木寛之・横尾忠則・渡辺京二・宮城谷昌光
『春いくたび』解説 山本周五郎『春いくたび』
『美少女一番乗り』解説 山本周五郎『美少女一番乗り』
『午後の自画像』解説 五木寛之『午後の自画像』
『スペインの墓標』解説 五木寛之『スペインの墓標』
永遠なれ、コブナ少年 横尾忠則『コブナ少年 横尾忠則十代の自伝』
人類史的な射程 渡辺京二『なぜいま人類史か』
『天空の舟 小説・伊尹伝〈下〉』解説
宮城谷昌光『天空の舟 小説・伊尹伝〈下〉』
第Ⅳ章 瀬戸内寂聴・菅原千恵子・北村薫・加納朋子・皆川博子
『まだ もっと、もっと 晴美と寂聴のすべて・続』解説
瀬戸内寂聴『まだ もっと、もっと 晴美と寂聴のすべて・続』
青春の書 菅原千恵子『宮沢賢治の青春〝ただ一人の友〟保阪嘉内をめぐって』
『朝霧』解説 北村薫『朝霧』
『詩歌の待ち伏せ』解説 北村薫『詩歌の待ち伏せ』
『ななつのこ』解説 加納朋子『ななつのこ』
『蝶』解説 皆川博子『蝶』
第Ⅴ章 「殺人事件」シリーズ 解説
『俳句殺人事件 巻頭句の女』解説
『俳句殺人事件 巻頭句の女』齋藤愼爾 編
短歌とミステリーの婚姻
『短歌殺人事件 31音律のラビリンス』齋藤愼爾 編
詩と死をめぐるロンド
『現代詩殺人事件 ポエジーの誘惑』齋藤愼爾 編
『スポーツ小説名作集 時よとまれ、君は美しい』解説
『スポーツ小説名作集 時よとまれ、君は美しい』齋藤愼爾 編
解説 鈴木比佐雄 作家たちと根源的な対話を試みる人
後記に代えて 苦艾の世 常世に生きて