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『高橋和巳の文学と思想 ―その〈志〉と〈憂愁〉の彼方に』
高橋和巳の文学と思想には、時を経ても苦悩から希望に向かう言葉の力がある。24名の論客がその〈志〉を新たに解釈。

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A5判/480頁/上製本 ISBN978-4-86435-360-1 C1095
定価:2,420円(税込)

『高橋和巳の文学と思想 ―その〈志〉と〈憂愁〉の彼方に』

発売:2018年10月11日



目次

 序
変容と再生のもとに 太田代志朗
出会いを回顧して 田中 寛
Ⅰ部 文学と思想の可能性 
時代と世紀の制約を超える志
 ―高橋和巳の『日本の悪霊』とドストエフスキイの『悪霊』を起点に 立石 伯
高橋和巳に誘われ ―『悲の器』『堕落』「六朝美文論」とその周辺 鈴木貞美
高橋和巳の変革思想 ―二一世紀から照射する 綾目広治
高橋和巳 未完の可能性 ―「解体」と「敗北」の先にあるもの 藤村耕治
涙する論理 ―『悲の器』再読 橋本安央
高橋和巳の戦争観と戦争文学論 ―『散華』、『堕落』を核として 田中 寛
Ⅱ部 作品論・批評論の諸相 
原罪とユートピア ―高橋和巳小論 井口時男
『悲の器』の「現象学的法学理論」とは何か ―高橋和巳『悲の器』に寄せて 鈴木比佐雄
「悲の器」の蘇生力 大城貞俊
『悲の器』を五つの視点で読む 松本侑子
反政治という砦 ―ある高橋和巳論 小林広一
高橋和巳における政治性の否定 中村隆之
「ほんとうの地面」を吹く風 ―『捨子物語』を中心に 原詩夏至
行為の有意味性について ―高橋和巳『日本の悪霊』論 東口昌央
高橋和巳と「全共闘」の時代 ―『黄昏の橋』が問いかけるもの 槙山朋子
『邪宗門』と私 齋藤 恵
Ⅲ部 遺稿 
清角の音 高橋和巳
他者の古里 高橋和巳
詩と隠遁 ―魏の阮籍について― 高橋和巳
Ⅳ部 中国論・中国文学研究 
高橋和巳の中国文学研究 ―阮籍・嵆康について 池田恭哉
高橋和巳と満洲国・中国占領地 ―歴史認識とその背景 関 智英
理想と幻滅のはざまで ―『新しき長城』再読の試み 張 競
高橋和巳初論 ―文学・学問と現実・歴史の輻輳 戴 燕 
「高橋和巳と中国」に関する覚書1 
 ―高橋和巳と竹内好・武田泰淳、及び吉川幸次郎を中心に 王 俊文
Ⅴ部 回想・同時代の風 
高橋和巳の人間 梅原 猛
高橋和巳・荒廃の世代 加賀乙彦
黙示と弔鐘 ―摘録・高橋和巳断想 太田代志朗
Ⅵ部 書誌研究
⑴ 高橋和巳研究のための手引き
⑵ 高橋和巳著訳書一覧
⑶ 高橋和巳研究・参考文献目録
Ⅶ部 高橋和巳年譜

あとがき   鈴木比佐雄
編註

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