句集・歌集
糸田ともよ 歌集
『しろいゆりいす』
始めにひらがなだけを朗読するよう配置されていて、次に数行空けられて五文字ほど下がったところから漢字混じりの短歌が意味の謎解きのようにやや小さく記載されている。まずひらがなの音韻を自由に詠んで欲しいという糸田氏の思いがあるのだろう。(中略)読者の解釈によって数多くの短歌に生まれ変わることを夢想しているのかも知れない。(鈴木比佐雄「解説」より)
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解説:鈴木比佐雄 |
46判/176頁/並製本 ISBN978-4-86435-327-4 C1092 |
定価:1,620円(税込) |
発売:2018年4月25日
目次
Ⅰ
しろいゆりいす ―白い揺り椅子
おきざりのそり ―置き去りの橇
ふゆぎんがふる ―冬銀河降る
くちおちるはな ―朽ち落ちる花
あしたしたたる ―朝滴る
Ⅱ
ようみゃくはしる ―葉脈走る
せんのことづめ ―千の琴爪
こまどにことり ―小窓に小鳥
つやますかみを ―艶増す髪を
ともるののゆめ ―点る野の夢
Ⅲ
ほねしなうかさ ―骨撓う傘
かみにまつわる ―髪に纏わる
まいよさまよう ―毎夜さ迷う
しきふくらめば ―指揮膨らめば
Ⅳ
いきつぐところ ―息継ぐところ
きょうりにみちる ―胸裡に満ちる
しじんのそびら ―詩人の背
いきょうのひなた ―異郷の日向
解説 鈴木比佐雄
あとがき