鈴木比佐雄 詩集
『東アジアの疼き』
たぶん私は東アジアの国々から呼ばれているのだと感ずる時がある。それは詩的精神が国境を越えて普遍的なものを抱えているからだろう。また学生時代に読んでいたフッサールが構想した「原故郷」としてのヨーロッパに重ねて、「原故郷」としての東アジアの可能性を漠然と考えていたからだろう。(あとがきより)
ダウンロード不要の電子ブックが開きます。
その他にも立ち読み可能な書籍がございます
【コールサック社電子ブック立ち読みサイトはこちら】
A5判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-316-8 C1092 |
定価:1,620円(税込) |
発売:2017年10月12日
目次
Ⅰ 花巻・豊沢川を渡って
葉・菜・見 ―嵯峨信之さんへ
祈りの花炎 ―福田万里子さんへ
キルケゴールの白花タンポポ ―桃谷容子さんへ
八月のフッサール
春野の眼差し
―浜田知章、小島禄琅、中岡淳一、千葉龍へ
祭りのあとからの祭り
金魚売り
花巻・豊沢川を渡って ―宮沢賢治さんへ
Ⅱ 釜山の 鵲
春の天空
蛇笛 ―釜山学生教育文化会館にて
黒ダイヤを燃やす原故郷の人
―東日暮里に暮らした李秀賢さんへ
釜山の鵲
金井山梵魚寺の木蓮
狼煙台の星畑
イシミカワの謎
ママコノシリヌグイの謎
生ける場所 ―高炯烈さんへ
Ⅲ ソンミ村のおじぎ草
ロンビエン橋を守る人びと
街角でお茶を飲む人
深夜の水上人形劇場
蓮を摘む少女
ソンミ村のおじぎ草
タイアン村の海亀
己を知っている国、己を知らない国
ビン女史の「真の想い」
ホーおじさんの執務室
アンさんの笑顔の秘密
兵士の夫に詩を贈った妻
クアンナム省の人びと
Ⅳ 青島の夕暮れ
ハナダイコンを添えて
青島に寄せる七篇
1 青島の夕暮れ
2 青島の夜のヨットハーバー
3 青島の朝の光
4 青島文学館の白壁
5 青島の海の見える会議室
6 莫言旧居
7 青島の牽牛花
Ⅴ 東日本の疼き
薄磯の木片 ―3・11小さな港町の記憶
塩屋埼灯台の下で ―二〇一二年三月十六日 薄磯海岸にて
〈本当は大人たちは予想がついていたんじゃない〉
朝露のエネルギー ―北柏ふるさと公園にて
請戸小学校の白藤
福島の祈り ―原発再稼働の近未来
薄磯の疼きとドングリ林
Ⅵ モンスーンの霊水
誰が十五歳の少年少女を殺したか
不戦の若者たち
人の命を奪わない権利 ――宗左近さんへ
広島・鶴見橋のしだれ柳
被爆手水鉢の面影
核兵器を廃絶する勇気 ―二〇一六年八月六日
モンスーンの霊水
あとがき
略歴