高橋郁男
『詩のオデュッセイア―ギルガメシュからディランまで、時に磨かれた古今東西の詩句・四千年の旅』
詩は、人の生の本質を言葉で表すという厳粛な営みであると同時に、時間という苛烈な座標軸の上を歩みゆく人間・時の旅人が、その人生の並木道で一時身を休める一脚の椅子という面も併せ持っています。小説や戯曲、随筆といった文字を用いた文芸の最古層に息づく懐かしい郷土のようでもあります。(あとがきより)
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跋文:佐相憲一 |
46判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-266-6 C1095 |
定価:1,620円(税込) |
発売:2016年9月28日
目次
はじめに
第一章 太古から古代ギリシャ・ローマへ
「ギルガメシュ叙事詩」 「二人兄弟の話」 「リグ・ヴェーダ」 「詩経」
ホメーロス「イーリアス」「オデュッセイア」 ヘシオドス サッフォー
旧約聖書「創世記」 「マハーバーラタ」 釈迦 ピンダロス ソフォクレス
プラトン アリストテレス カリマコス カエサル ウェルギリウス
ホラーティウス オウィディウス 新約聖書「ヨハネ黙示録」 ユウェナーリス
マルクス・アウレーリウス
第二章 中世からルネサンス、大航海の時代へ
陶淵明 「懐風藻」 「万葉集」 李白 王維 杜甫 劉廷芝 李賀 于武陵
アブー・ヌワース 空海 「古今和歌集」 紀貫之 清少納言 紫式部
和泉式部 オマル・ハイヤーム 西行 藤原定家 「保元物語」 鴨長明
「平家物語」 ダンテ ミケランジェロ 観阿弥 ヴィヨン
「閑吟集」 ロンサール カモンイス シェークスピア
第三章 絶対王政から近代社会・都市群衆の出現へ
「おもろさうし」 ジョン・ダン ゴンゴラ 芭蕉 近松門左衛門 蕪村 ゲーテ
ブレイク 良寛 一茶 ヘルダーリン ワーズワス パーシー・シェリー
メアリー・シェリー キーツ バルザック アンデルセン
アロイジウス・ベルトラン エドガー・ポー ボードレール
第四章 「ボードレール後」から二十世紀、世界大戦へ
ホイットマン アメリカ先住民の詩 エミリー・ディキンソン 黒人霊歌
マラルメ ヴェルレーヌ ランボー クリスティーナ・ロセッティ
ロートレアモン ヴェルハーレン チェーホフ タゴール イェイツ
フランシス・ジャム 森鷗外 ハーン・小泉八雲 夏目漱石 正岡子規
島崎藤村 与謝野晶子 サヴィンコフ(ロープシン) アポリネール
ローランサン ウンガレッティ ウィルフレッド・オウエン ヘミングウェイ
レマルク リンゲルナッツ
第五章 日本の「膨張と繚乱」の時代から第一次大戦後へ
北原白秋 石川啄木 若山牧水 斎藤茂吉 高村光太郎 萩原朔太郎 三好達治
蒲原有明 室生犀星 T・S・エリオット ヴァレリー フィッツジェラルド
宮沢賢治 アンドレ・ブルトン カフカ
第六章 「戦間期」から第二次世界大戦の終結へ
芥川龍之介 飯田蛇笏 久保田万太郎 種田山頭火 尾崎放哉 ジャン・コクトー
マックス・ジャコブ 堀口大學 フェルナンド・ペソア 金子光晴 高橋新吉
吉田一穂 安西冬衛 梶井基次郎 草野心平 小熊秀雄 「アイヌ神謡集」
ヴァルター・ベンヤミン シモーヌ・ヴェイユ マリーナ・ツヴェターエワ
西脇順三郎 中原中也 立原道造 伊東静雄 山之口獏 山口誓子 西東三鬼
中村草田男 石田波郷 渡辺白泉 明石海人 「朝鮮詩集」 ロルカ
W・H・オーデン ディラン・トマス ポール・エリュアール 太宰治
ショル兄妹 ゼルマ・アイジンガー 土岐善麿 香川進
第七章 戦後・冷戦から「滅亡の危機」の時代へ
アドルノ 鮎川信夫 石原吉郎 原民喜 木原孝一 安東次男 宮柊二
近藤芳美 鈴木六林男 吉野秀雄 尹東柱 「きけ わだつみのこえ」
ジャン・タルジュー 田村隆一 埴谷雄高 高見順 菅原克己 まど・みちお
岸田衿子 武満徹 ジャック・プレヴェール 谷川雁 吉本隆明 寺山修司
岸上大作 ボブ・ディラン
第八章 詩の世界での不易と移ろい
*戦争と人類
*「時の旅人」の詩
*抒情と人間探求の譜
*「都会」という主題
ギッシング アーサー・ケストラー アインシュタイン 荘子 アウグスティヌス
プルースト 菱山修三 吉田健一 テレンティウス ユウェナーリス
第九章 詩は、時には……
*詩とは?
*詩論の系譜
*「命綱」、そして……
トーマス・マン ユゴー ニーチェ 小林秀雄
ホーフマンスタール パウル・ツェラン 大江健三郎 ゴダール 佐藤春夫
谷崎潤一郎 ヴィスワヴァ・シンボルスカ
跋文 旅してわかった、人類とは詩であったと! 佐相 憲一
あとがき
略歴
人名・作品名索引