吉見正信 著作集第二巻
『宮澤賢治の心といそしみ』
宮澤賢治研究を60年以上続けている吉見正信さんが、著作集第一回配本の『宮澤賢治の心といそしみ』を刊行。東北の悲劇に立ち向かうため賢治の「いそしみ」の精神を提言する。賢治の石灰・花壇設計に影響を与えた本多静六博士の新資料を発見し、その他の新資料を多用して賢治の言葉と実践の魅力を語る。帯文：鈴木比佐雄（詩人・評論家）
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| 解説：鈴木比佐雄 |
| 四六判／304頁／ソフトカバー ISBN978-4-86435-115-7 C1095 ￥2000E |
| 定価：2,160円（税込） |
発売：2013年9月18日
【目次】
―はじめに―
【序章】津波からの悲しみを―押し返した賢治詩―
一章 父子の宿縁
父子の宿縁
父への告白
父の銀時計
幸福を願う母
賢治と妹の七五三
妹への挽歌
林を慕う妹
二章 賢治の初恋
賢治の初恋
出遊の地・盛岡
賢治の自立
純朴な女房
本郷区菊坂町の床屋
夜這いの「童話小説」
悪戯っぽい賢治
運動会プロモータの賢治
詩友・森佐一あて
賢治を見舞った詩人
三章 自然の権利
自然との交感
風景へのエコロジー意識
自然の許し
風のことば
蒼い空気の淵
自然の権利
樹木との対話
天に接する陸の波
四章 音楽を花壇に
ユーモラスな旋律
音楽を花壇に
軽便鉄道のジャズ
風をよく聞く俳句
花巻の万丁目風
方言詩の叫び
《まことの願い》の声
《離合詩》や《輪廻》詩形
五章 農民への眼差し
農民の暮らし
空前の大旱魃
農民風私服スタイル
農民に科学の力を
二千枚もの肥料設計
〝農〟への情熱
「稔り」の絶筆
教師 宮沢賢治―の実景
六章 世の中の不条理
シニカルな心理葛藤
世の中の不条理
〈戦争〉という非道
郷土民俗秘話
卑怯・愚劣社会
転移のための〈法輪〉
松庵寺の餓死供養塔
七章 〈愚〉と〈賢〉
〈愚〉と〈賢〉
老子の〈愚〉思想
〝いじめ〟童話
旱魃の水喧嘩
〈頓悟〉のデクノボー思想
理数系教師が文芸教育を
鳥箱先生への教育批判
八章 無上道へ
鳥を吸い込む力
法華経に開眼
《天》《地》《人》に
下足番でも
日蓮主義への懐疑
お釈迦さまの日
世界が一の意識
宇宙の微塵
病魔と闘う賢治
あなたが無上道に
九章 新資料発見
石灰を農民へ―本多静六博士の新資料発見
本多静六博士と―宮沢賢治との〝縁〟―
参考資料・文献
【解説】賢治の「透明な風」から「いそしみ」を促されて 鈴木比佐雄
あとがき
