山口賀代子エッセイ集
『離湖(はなれこ)』
詩人の「さくら語り」を聴きにいこう
言霊に呼ばれた人のやさしい物語
住みなれた風景のなかにいて
私たちは不意の異邦人である
(帯文:小柳玲子 詩人)
栞解説文:鈴木比佐雄 |
四六判/200頁/ソフトカバー |
定価:1,542円(税込) |
発売:2010年12月1日
【目次】
Ⅰ章 離湖
「離湖」という名の湖
眠る女
霧の風景
京都のひと
殉死者たちのエロス
有栖川の桜
桜狂い
華やかでやがて哀しい
吉野 西行庵への道
レンズごしの光景(嵐山界隈)
嵯峨野の人形工房と「アイトワ」森小夜子さんの人形に出会った日
嵐山―わかれ橋
季節めぐりて
(1)優美な白いハンター
(2)嵐山でラビリンス
(3)梅の香に誘われ
(4)昔はみんな少年・少女だった
Ⅱ章 ほのぼの家
海辺のレストラン「ほのぼの家」
木
車いすの女
孟夏に萩を枯らす
セピア色の写真
裏西の風景
隣人たち
紅茸幻想
「伊右衛門」の功績
十七歳―その不確かな時代
つげ義春的幻想への決別
ある晩餐
ケモノ道 ヒト道
Ⅲ章 作家の眼
作家の眼
「ほんとうは好きなくせに」
「周海章」という名の小説家
光源氏の始末
ふたりの女人(待賢門院璋子と後深草院二条)と西行
魅力的な愛人
愛しのレットバトラー様
サティを聞きながら
浅川マキの世界
庄野潤三の「ピアノの音」を読む
笑 顔
推理マニアの妄想―件の紳士
「泥」かもしれない
「きれいな人」を読む
谷川俊太郎の「朝のリレー」
うしなわれた時間
あとがき
略 歴
写真の四季