コールサックシリーズ

アンソロジー詩集
『鎮魂詩四〇四人集』

「眠っているのは私たち/苦しみにさめているのはあなたたち」 とは石垣りんさんの詩の一節だが、私たちのこれまでと今に「眠り」はなかったか。 多少なりと「あなたたち」の思いを、汲んでいきたいと思う。
(帯文 東京大空襲・戦災資料センター館長 早乙女勝元)

解説文:佐相憲一、鈴木比佐雄、和田文雄、山本十四尾、長津功三良
A5判/640頁/ソフトカバー
定価:2,160円(税込)

解説文はこちら

アンソロジー詩集『鎮魂詩四〇四人集』

発売:2010年8月15日



【目次】

序   菊田守  16

  第一章 鎮魂詩の先駆者

柿本人麻呂 泣血哀慟して作る歌  20
与謝蕪村 北寿老仙をいたむ  21
宮沢賢治 オホーツク挽歌/永訣の朝  22
高村光太郎 レモン哀歌/亡き人に  26
中原中也 吾子よ吾子/また来ん春……  27
萩原朔太郎 蛙の死/酒精中毒者の死  28
白鳥省吾 耕地を失ふ日  29
小熊秀雄 マヤコオフスキーの舌にかわって  30
笹沢美明 一つの死/おなじく  32
草野心平 ぐりまの死  33
伊東静雄 自然に、充分自然に  34
藤田文江 逝く夏  35
竹内浩三 骨のうたう  36

 

  第二章 日清・日露戦争、シベリア出兵、
先住民アイヌ、中国・台湾・朝鮮独立闘争、 強制連行 など

鳴海英吉 墓  38
朝倉宏哉 吼えている山  39
ささき ひろし 先住民アイヌ  40
相澤史郎 安重根の碑  41
石川逸子 少女 9/あなたに  42
直原弘道 墓ひとつ  44
中山公平 世間話  45
吉村伊紅美 消えない名前  46
田澤ちよこ 西茂森禅林の台地で  48
築山多門 夕暮れどき  49
西岡寿美子 北へ傾いて  50
斎藤 まもる 葬 列/碑  52
岡 隆夫 道に逆らい/出没する島  54
佐藤惠子 如意寺の木札  56
杉本一男 廃坑に佇む人々  57
楊原泰子 奇跡の詩集  58

  第三章 アジア太平洋戦争(十五年戦争)戦死・戦場死

黒羽英二 コタバル/棺の中へ  60
壺井繁治 声  63
皆木信昭 かか・かやいてくれやい  64
未津きみ 苦い八月/花の形で  66
千葉 龍 母を殺された日が、また  68
井上 庚 截 る  70
結城 文 祷 り  72
平野秀哉 十二歳の少年の記憶による軍歌レクイエム/堪える  73
今川 洋 香ばしいきょう  74
谷崎眞澄 死者たちの求愛  75
矢口以文 学徒出陣/忠一おじさん、  76
岩崎和子 無言館  78
名古きよえ 一人息子  79
南 邦和 12歳の戦死者たち  80
鳥巣郁美 志半ばで散った二人の兄  82
井上嘉明 午後の丘にて  83
蒼 わたる 名前だけの祭りごと  84
斎藤久夫 ここは、まるで  86
ゆきなか すみお くらなおし  87
福田 明 人柱になったタダーチン  88
髙 典子 大久野島にて  90
栗原澪子 国境の馬  92
真尾倍弘 秋 風  94

  第四章 アジア太平洋戦争(十五年戦争)太平洋諸島・フィリピン・ニューギニア・海没

濱口國雄 犯罪人/勲 章/沼の中  96
山下静男 吹き消した者は  98
小林憲子 貝風鈴  99
大原勝人 母の乳房  100
坂東寿子 さくら  101
黛 元男 密林のなかの死について  102
村田正夫 沈んだ船  104
工藤優子 水 葬  105
山本倫子 レイテ島の兄との交信  106
西田彩子 墓  108
富田和夫 梅雨どきは  109
坂本法子 おじさんのバナナ  110
鈴木豊志夫 未決済  111
吉田博子 この広い海のなかから  112
石下典子 伝 聞  113

  第五章 アジア太平洋戦争(十五年戦争)空襲・空爆  

宗 左近 サヨウナラよサヨウナラ/終詞 墓  116
田中清光 東京大空襲の夜/わたしは  119
石垣りん 弔 詞  120
北野一子 胡蝶侘助  122
小野恵美子 写 真  123
山本龍生 姉の死を悼む  124
北村愛子 わすれないで  128
中原澄子 名を消された女の子  129
岡山晴彦 水神の森/秋の蕾  130
稲木信夫 あおう あおう あうう  132
三方 克 紺青の雄渾たち  134
荒井愛子 隣組挽歌  135
村上佳子 桜並木/便 り  136
宗 美津子 煙の行方  138
小柳玲子 小さな叔母/くらやみ谷  139

  第六章 アジア太平洋戦争(十五年戦争)原爆・広島  

原 民喜 焼ケタ樹木ハ/ガリヴァの歌  144
峠 三吉 八月六日  145
栗原貞子 影/折づる  146
橋爪 文 校 庭/原爆忌 148
山岡和範 元日の朝/写 真  150
増岡敏和 火の問い/アバンティポポロ  153
上田由美子 その時 海は  154
水谷なりこ あれから三十一年  156
松田利幸 眠れない人たちへ  157
柴田三吉 ちょうせんじんが、さんまんにん  158
上野 都 『その日はいつか』  159
日高のぼる 迷子札  160
北畑正人 鳥居の見える光景  164
広瀬 弓 ことわり  165
斎藤紘二 死 児  166
高橋英男 肩書き  167

  第七章 アジア太平洋戦争(十五年戦争)原爆・長崎  

山田かん アーミイマップ/覚えている  170
河邨文一郎 大浦天主堂(長崎)  172
池山吉彬 八月のブランコ  173
伊藤一郎 焼き場で  174
青木はるみ 背負う  175
志田静枝 ガラスの破片  176
江島その美 長崎の水  177
デイヴィッド・クリーガー 死と化す/空に響け/長崎の鐘  178

 

  第八章 アジア太平洋戦争(十五年戦争)特攻・沖縄戦・戦艦大和 など
  
宮 静枝 特攻花/十字の喪章/水の中の兵隊/還らぬ銃/軍 馬/杳い花  182
日高てる まぶしい風景  184
茂山忠茂 呪咀の隊列  185
飽浦 敏 こっこーぬふぁ (愛し子よ)  186
森 徳治 指  187
坂田トヨ子 一〇三六人の若者たちへ  188
山本 衞 待 つ  189
石塚昌男 しろい条痕/きり株のある風景  190
佐藤勝太 ふるさとの歌/朋友たちの墓標  192
高田太郎 破 片  194
河村信子 視界没  195
佐久間隆史 合 掌  196
宮城松隆 沖縄戦と看守S  197
森 三紗 嗚 咽/あどけなく笑って  198
草倉哲夫 島の墓標  200
水崎野里子 知 覧  201
下前幸一 葉桜の頃に  202
星野由美子 松  204
岸本嘉名男 開聞岳  205
小村 忍 セ ミ/動く岩  206

  第九章 アジア太平洋戦争(十五年戦争)シベリア・中国・台湾・ノモンハン  
鳴海英吉 雪〈4〉/雪〈5〉/雪〈6〉/雪〈7〉  210
大崎二郎 きみあーゆうあ  212
和田文雄 シベリアのひとかた/ハリフダ/茶ノハタケ/氓  214
猪野 睦 ノモンハン桜  219
なんば みちこ 凍原にひとが横たわっている  220
伊藤勝行 抑留死亡者名簿  221
宮崎 清 いまはおとこが……  222
金野清人 冬の蝶/あどけない妹  224
井上尚美 黄色い風  226
青柳晶子 水 葬  227
瀬野とし 新聞紙とマッチと  228
福田操恵 ぎまんの満州鉄道へ  230
山岸哲夫 ナホトカの海  231
みもと けいこ めざし  232
秋吉久紀夫 丸太と名づけられた犠牲者たちへ  233
久宗睦子 愛 河  234

  第十章 世界大戦後からイラク戦争、アフガン戦争まで、及び現代文明

馮 至 招 魂/死亡した友へ  236
浜田知章 朝鮮の少女  238
村松武司 死んだ港  240
具 常 焦土の詩  242
朴 山雲 少年の死に  243
福田万里子 どうか修復の手を入れないで  244
高見 順 三階の窓  245
御庄博実 白いベッド  246
郡山 直 今夜は月が泣いている  247
日下新介 比喩の刃・報復の連鎖/八月の墓碑銘  248
小森香子 ただ ひとつの/ここに いる  250
高良留美子 バベルの塔  251
埋田昇二 アフガンを緑の大地に  252
テレシンカ・ペレイラ ガザの子供たち  254
麦 朝夫 似ない夜/見つけんとあかんのや  255
磐城葦彦 帰還兵  256
青木みつお 現代のレクイエム  257
原 圭治 たくさんの子どもは  258
浅井 薫 ガ ザ/ポプラ  260
赤山 勇 公開処刑  262
高橋絹代 橋の向こう  263
小西和子 ウエニック島  264
ワシオ・トシヒコ ネット・イリュージョン  266
西山正一郎 ガ ザ  267
蔭山辰子 重い石  268
吉川伸幸 鍵盤にふれる  269
三井庄二 若者の戒名  270
チェイス・ピアサス 泣きながら見る夢  272
サイナン・アントン 戦争Ⅰ  273
ヒェシン・リム 最後の希望  274
奥主 榮 勝利者たち  275

  第十一章 友人・恩師

錦 米次郎 百姓の死  278
有馬 敲 惜 別  279
藤原 定 松は岩の上で  280
下村和子 刺繍曼荼羅  282
こたき こなみ ことばがたみ  283
田中作子 海 鵜  284
芳賀章内 歩 む  286
山形一至 霧氷の森  288
和田 攻 アルバム考  289
丸山由美子 クリーニング店  290
門田照子 七瀬川を渡って  292
植木信子 浅い春・彼岸のころ  293
石峰意佐雄 あまりにもまぶしいしろさのなかで  294
橋本由紀子 わすれな草の墓  296
上手 宰 光の弦  298
青柳俊哉 K に  300
片岡 伸 指のかたち  302
山口賀代子 榎の実  303
   第十二章 他者・祖霊

永瀬清子 あけがたにくる人よ/老いたるわが鬼女  306
嵯峨信之 鎮魂歌  308
村上昭夫 李珍宇  309
呉 世榮 楼蘭にて/ゴビ砂漠 1  310
朴 龍喆 Be nobler !/墓と月  311
犬塚 堯 死後の唄  312
丸山 創 ガンジス河にて  313
秋田高敏 無なるがゆえに  314
清水榮一 会 葬  315
中津攸子 バルト海のほとり  316
香山雅代 胡蝶蘭  318
柳生じゅん子 なぜ、ここに  319
岡村直子 アンネ・フランク再び  320
大西久代 百年のれもん  321
三浦幹夫 会津男賦  322
関 中子 死 者  323
ごしま たま 残されたピアノ/消えかけた風影  324
新井豊吉 朝会にて  326
淺山泰美 邂 逅  327
寺田美由記 水の記憶  328
北原千代 父の国へ  329
宇宿一成 キリンの欲求  330
伊藤眞司 真紅の薔薇/戸井殿さん  332
植田文隆 「おやすみなさい」  334

  第十三章 詩人・アーティスト

更科源蔵 魯 迅/葬送歌  336
三好達治 友を喪ふ  337
福中都生子 星空 まぼろし 旅人たち  338
米田栄作 原民喜詩碑/峠三吉追悼  339
新川和江 あなたは薔薇の火の中から  340
金子秀夫 子浦港、石垣りんさん埋骨式で  341
吉川 仁 たたかう声  342
武田弘子 声/春の難破  345
津坂治男 種 火  346
硲 杏子 献 花  347
岡崎 純 気 配  348
大井康暢 たましいよ、天に還れ  349
小野十三郎 悼 詩  350
以倉紘平 吉野山/夢  351
金 光林 画家李仲燮の思い出  352
李 承淳 鎮魂歌  353
杉谷昭人 斎場前  354
河野俊一 すりかえる  355
片岡文雄 夢の中で  356
若松丈太郎 還ってこなかったものたちのもとへ  357
佐藤文夫 黒田さん/電 話  358
山本龍生 本人も知らずに逝った詩人  360
川村慶子 お寒いです  362
河上 鴨 僧侶A  363
中原秀雪 二十歳のエチュード  364
照井良平 桜 散る頃  365
都月次郎 釘を打った男  366
岡田喜代子 あなたの夕暮れ  368
ヴァレリー・アファナシエフ 
        エミール・ギレリスの思い出  369
村永美和子 茶碗の音/小 石  370
三島久美子 火 影  371

  第十四章 家族 母

金丸桝一 日の渦・抄Ⅱ  374
中村藤一郎 精一杯生きた母に  376
村田辰夫 母の死/魚の浮嚢  378
島田陽子 星になる  380
秋村 宏 家 族  381
上村弘子 骨  382
大河原 巌 母は石のように笑う/父 よ  383
岡 三沙子 死の続き  384
横田英子 桜の道  385
池田瑛子 母の家  386
山崎佐喜治 鎮魂歌  387
星野由美子 海の訪れ  388
内藤喜美子 二人の母  389
岩﨑ゆきひろ 運動会  390
荒波 剛 三月の朝  391
片山ふく子 海鳴り  392
藤谷恵一郎 こすもす  393
森田和美 洗 濯  394
貝塚津音魚 一陣の風  395
豊岡史朗 いつものように  396
佐々木洋一 鎮魂歌  397
斗沢テルオ ゴン太 398

  第十五章 家族 父

結城 文 花鎮め歌  402
岸本マチ子 待ちぼうけ  403
国井世津子 小鳥くる墓  404
宮田登美子 骨  405
吉野重雄 県境の峠  406
石村柳三 私心《津軽あいや節》  408
方喰あい子 越前水仙  410
山本泰生 旅  411
森崎昭生 送る・贈る  412
田尻文子 夜 爪  413
武西良和 葬 式/父の死  414
館 路子 盂蘭盆会を過ぎて聴く合唱の在り処  416
小林 稔 天省湖にて  418
大西久代 父の舟  419
こまつ かん あの日の父、今の私  420
崔 龍源 劫  422
山本聖子 あしたについて  424
鈴木悦子 聴きたかった聲  426
畑中暁来雄 南紀の墓  427
壺阪輝代 ねがい石  428

  第十六章 家族 夫・妻

大島博光 妻静江を送る/
          わたしは狂ってしまった  430
桜井哲夫 葉ッパ/残 雪  432
丸山真由美 稲荷小路 二  433
田村のり子 種蒔キシ人ニ/長 恨/
                去年 桜は  434
吉永素乃 最後の晩餐/終わりのことば  436
外村文象 面 影  438
曽根ヨシ 花談義  439
長津功三良 雷 雨/白の匂い  440
増田幸太郎 惜  442
田上悦子 花 束  443
井上哲士 光の花へ/ブラックホール  444
三尾和子 真 葛  445
香野広一 迷 路  446
榊原敬子 さよなら も言えないで  447
宮内洋子 明け方の夢  448
うおずみ千尋 花  449
小川英晴 愛/死  450

  第十七章 家族 子ども・兄弟・祖父母・親族

小松弘愛 養 分  452
中桐美和子 白いハンカチ  453
塚本月江 終止符  454
鈴木ふじ子 兄 に  455
河野洋子 別 れ  456
市川つた 重い荷物  457
堀内利美 見えていた声  458
大塚史朗 福寿草/灰  460
山田朝子 六月のレクイエム  462
星野元一 燃やさないでほしい権利  463
宇都宮英子 声/母のにおい/悲しみの情景  464
水野浩子 待っていたのに  466
徳沢愛子 妹 よ  467
前原正治 黄泉の蝶  468
細野幸子 子のないあなたへ  469
堀江泰壽 主賓らしく  470
井野口慧子 未明の耳  471
平原比呂子 兄 久夫  472
酒井 力 黒い蝶  474
竹内美智代 とんぼ  475
高山利三郎 坂  476
柳原省三 まむしが台所にいた日から  477
江口 節 そのとき/階段を上がる/
               十六日 ― 初盆  478
清水美智子 高野山への道  480
大山真善美 宇宙の白蛇  481
武藤ゆかり 帰 郷  482
石川早苗 朝の音/原始の海にて  484
苗村吉昭 朝の香り  486
佐相憲一 私の中の祖父  487
亜久津 歩 遺してゆく日々  488
白糸雅樹 姉が踏み出した向こう側  490
安永圭子 彼岸花  491
林 木林 宇宙の赤ちゃん  492

  第十八章 公害、原発事故、地震・津波 など

黒田三郎 引き裂かれたもの  496
松本一哉 鎮魂・水俣  498
山内 龍 されど神たる者は  499
浅見洋子 水俣のこころ  500
白川 淑 虹  502
市川紀久子 ルミナリエ  503
たかとう匡子 神 戸  504
麻生直子 手を離したひと  506
山佐木 進 石 碑  507
鈴木文子 夏を送る夜に  508
本多照幸 石 棺  510
鈴木比佐雄 日のゆらぎ  512
髙岡 力 惨 事  514

  第十九章 自殺・過労死・虐待死・無縁死 など

寺門 仁 簀巻遊女  516
ベルトルト・ブレヒト
  子供殺しの女、マリー・ファラールについて  517
くにさだ きみ 静かな朝  520
桃谷容子 聖フランシスコのように Ⅱ  522
弓田弓子 四角い箱/僕の頭をみつけて  524
斎藤彰吾 雨の中のバラ  526
秋山泰則 望 郷/石を拾う  527
赤木比佐江 白百合  528
吉田美和子 新たな死  529
森田海径子 間中橋  530
鈴木比佐雄 祭りのあとからの祭り  531
一瀉千里 死んではいけない。  532
中園直樹 サンタさんへ  533
中村 純 生まれなかったあなたへ  534
亜久津 歩 世界がきみに死を赦すから  536

  第二十章 地球の生きものたち
哺乳類・昆虫・鳥・魚・甲殻類・環 形動物・絶滅恐竜・樹木植物 など

丸山 薫 犀と獅子  538
木島 始 恐竜のたましい  539
金子みすゞ 大 漁/金魚のお墓  540
村野四郎 さんたんたる鮟鱇/鎮 魂  541
木下夕爾 黒い蠅  542
高橋一仁 むしのおはか  543
菊田 守 事 件/みみずの唄  544
真田かずこ 弁慶蟹  546
豊福みどり 赤いカンナの咲く道で  547
大石規子 大銀杏倒れる  548
林 洋子 木の残照  549
香咲 萌 蝉時雨  550
木村淳子 なくなったものたちへの挽歌  551
図子英雄 疎水哀歌  552
若宮明彦 海岸浸食  553
伊藤眞理子 氷川野兎  554
山之口 貘 ねずみ  555
蔵原伸二郎 鴉  556
会田綱雄 鴨  557
和田杳子 馬  558
山本十四尾 弔  560
豊原清明 ふるさとに帰る朝  561
酒木裕次郎 パピヨン トーシン ルナ セカンドオブ シャンシャイン/愛犬 一  562
佐相憲一 野良猫Xの死  564
腰原哲朗 永訣の秋  566

  第二十一章 場所・建物・空間及び時間・神々・地球

比留間一成 櫻 貝  568
黒田えみ 小さな庭で  569
野仲美弥子 あの家  570
真田かずこ 校 舎  572
新井啓子 家  573
丸山乃里子 別 れ  574
なべくら ますみ 古墳公園  575
井奥行彦 帰 郷  576
相良蒼生夫 致死風景  578
越路美代子 雪のなか  579
近藤摩耶 二月の白い朝  580
金井雄二 夜桜を手にとって  581
西村啓子 春の乱気流  582
加藤 礁 黒い太陽から  583
はなすみ まこと 空の席  584
坂上 清 風 葬  585
杉浦鷹男 緑色の人物  586
司 由衣 飛翔の影  588
金田久璋 ねこ鍋  590
働 淳 闇に浮かぶ、まるい空  591
嵯峨京子 ガンガーの日の出  592
相澤史郎 神々の死  593
白河左江子 地球に  594

  解説・編者あとがき

解説

1 引き継いでいくもの ~あじさい花の季節に~ 佐相 憲一  596
2   「良心の呼び声」に呼応する鎮魂詩 鈴木比佐雄  604
3 祈らなくてはならない   和田 文雄  616

編者あとがき  

 鎮魂と招魂の畝合いに佇む   山本十四尾  626
  画期的な「鎮魂詩・紙碑」が出来た 長津功三良  627

索引  633
編註  634

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