自由の涙」はホントに涙なしには読めない。
自由というのは今日、世界ぢゅう涙なくして得られるものか
白石かずこ(帯文より)
栞解説文:白石かずこ、相沢史郎、陳千武、鈴木比佐雄 翻訳:飯島武太郎、志賀喜美子 |
A5判/368頁/ソフトカバー |
定価:2,100円(税込) |
発売:2007年8月12日
詩で書いた詩人論 10
一章
春がくる街角で 22/春がくる街角で 22/わたしの登壇時代 25/「門風紙」から「橋辺」まで 25
私の代表詩 33/私の代表詩 A 33/アイロニーへの接近 34/私の代表詩 B 36
二章
自殺その気まぐれな行動 40/問題提起 40/自殺することができる葦 42
自殺は自己破壊の芸術 43/シルヴィア・プラスの場合 46/パウル・ツェランの場合 47
生き残った証拠──作品行為 49/悪魔の指図を受けてこそ 51/日本は自殺のメッカ? 53
芸術家は名声に寄生する勿れ 55/どのように死ねるか 58/不可知論 64
三章
脱出から死境を越えてまで 68/講義は腰に拳銃をぶら下げて 68/漢灘江をこえて行く道 72
町をさすらう運命 78/居候の食事の辛さ 82/ひっくり返った世の中で 88
消耗品の人間として 92/戦争の悪と悲惨 99/二人の恩人と一人の怨鬼 104
・隠れて暮らす人の優しい心 113/堂々として気品と重みのあった一茅 125
・精神的水彩画家 朴木月 132/二通の手紙 141/龍仁の谷に埋まった青鹿 144
・純粋を固執していた作家 146/長い沈黙の果ての健筆を願い 149
四章
詩に表現された韓民族の痛みと平和の意識 156/反戦の詩こそ真の「戦争詩」 156
「処容の歌」と韓国人の性情 157/同族を殺した兵長の告白 158
死者にも生者にも安住がない 160/一匹の魚を分断の象徴に 161
飛ばした鳥が戻ってこない 163/刑罰に痛めつけられた歳月 165
短い団欒にも平和を意識 166/深まってきた韓・日現代詩の交流 168
一つの踏み台で 174/世界詩人たちの訃報に接して 174/歴史の転換点に立って 182
世界詩の一つの堂々たるパートナーとして 185/韓国の詩・日本の詩 199
無償の行為者 199/ 《荒地》と《列島》 200/『地球』と民衆一世代 202/韓国詩の紹介 204
戦争協力に対する反省 206/小海永二氏について 208/恐怖と戦慄の衝撃的なビジョン 214
推し量り越えて行かねばならぬオマージュ──戦争協力と権力追従の場合 217
アジア現代詩の展開の様相 (志賀訳) 235/愛を語る発想の相違点 (志賀訳) 236
「鳥」を通して見た発想の相似点 (志賀訳) 239/抵抗詩の展開様相 (志賀訳) 243
詩における東洋・西洋的なものと、その出会い (志賀訳) 248/詩のための私の遍歴 256
五章
人類は滅亡するのか 268/ピラミッドの驚くべき 268/霊界への関心 275
隠されているものの発見 (志賀訳) 280/宇宙の神秘をかいま見る (志賀訳) 286
石は無心か (志賀訳) 294/文明の始末書 (志賀訳) 300
六章
画家李仲燮を描く (志賀訳) 310/秋が深まる頃 (飯嶋訳) 310
私が見た絵の中の李仲燮の詩 (志賀訳) 312/ 燃やせなかった絵 (志賀訳) 317
気にかかること (志賀訳) 331/何に なったのか (志賀訳) 335
解 説
金光林詩人の文学的遍歴 340
金光林論 352
あとがき 360
訳者あとがき 366