宮﨑睦子歌集
『紅椿』
君の母冬の寒さに耐えて咲く 水仙のような清き香りす (一章「水仙」より)
雨だれの夜半に目覚めて君想う 宇宙のごとく愛は果てなし (第四章「紅桜」より)
解説:鈴木比佐雄 |
A5判/104頁/上製本(ケース付) ISBN978-4-86435-085-3 C1092 ¥2000E |
定価:2,160円(税込) |
発売:2012年11月5日
【目次】
一章 水 仙 十二首
二章 冬 蕾 十二首
三章 紅 椿 十二首
四章 秋 桜 十二首
五章 陽 炎 十二首
六章 野 草 十二首
【解説】紅椿と野草から生を促す人 鈴木比佐雄
あとがき
略 歴
【作品紹介】
君の母冬の寒さに耐えて咲く
水仙のような清き香りす
(一章「水仙」より)
この冬に蕾膨らむちからあり
われも新しき春を生きん
(二章「冬蕾」より)
逢うたびに椿一輪紅を濃く
濃くしていつか散りゆく運命
(三章「紅椿」より)
雨だれの夜半に目覚めて君想う
宇宙のごとく愛は果てなし
(第四章「紅桜」より)
春日和痛む頭を横にして
庭先見ればゆらゆら陽炎
(第五章「陽炎」より)
きりりとして愛を告白する君を
何も言わぬ時も聞きおり
(第六章「野草」より)