田中作子歌集
『小庭(さにわ)の四季』
田中さんの短歌は「短歌的抒情」からは遠く、小庭の変化を淡々と記す大らかな叙景短歌であり、また批評性も秘め人生を見通してしまう思索的な短歌とも私には感じられる。
(鈴木比佐雄解説文より)
解説:鈴木比佐雄 |
A5判/192頁/上製本(ケース付き) |
定価:2,160円(税込) |
発売:2012年3月12日
【目次】
一月(睦月) 二十首
二月(如月) 二十二首
三月(弥生) 十九首
四月(卯月) 二十二首
五月(皐月) 二十二首
六月(水無月) 十七首
七月(文月) 十九首
八月(葉月) 二十六首
九月(長月) 二十八首
十月(神無月) 十八首
十一月(霜月) 二十二首
十二月(師走) 二十三首
【解説】小さな庭から希望の調べを奏でる人 鈴木比佐雄
あとがき
略 歴
一月(睦月)より
一年に一度なれども年賀状
便りうれしき友の筆跡
何事も変ることなきわが生活
みどり目に泌む七草の粥
草も木もみな新しき春にして
供えの餅の白き清しさ
正五日雲なく晴れしこの年の
空の如くに事なくてあれ