高 炯烈・著/韓 成禮・訳
1945年8月6日、広島になぜリトルボーイが投下されたか。高炯烈氏は日韓被爆者たちの歴史を辿り、死者の魂を無限に慰霊し、その悲劇を語り継ぐ。原爆詩に新たな可能性を切り拓いた長編叙事詩。
高 炯烈・著/李 美子・訳
詩人はあることを言う
しかしだからすべての詩人は
いつも思ったままに詩が書けるようになるには
ひとつの布施をなさねばならない
詩にとって何の役にも立たない、無意識の贈りもの
詩からもっとも遠くにあるもの
ベアト・ブレヒビュール・著/鈴木 俊・訳
スイス・ヨーロッパ文学愛好者待望の翻訳小説 スイスの自然や文化・芸術を愛するあなたに。現役の詩人・作家 ベアト・ブレヒビュールと著名な画家 アドルフ・ディートリッヒ。芸術家ふたりがボーデン湖畔をゆく、時間を超えた徒歩旅行。アドルフ・ディートリッヒの貴重な絵画をフルカラーで収録。
長津功三良・鈴木比佐雄・山本十四尾・編
ついに 原子バクダンがさくれつしたのだ───
川の水で しじゅう冷していなければならないほど
多量の熱が 発生していた
人間が 近よれば
すぐ死んでしまうほど
多量の放射線が 発生していた湯川 秀樹(帯文より)
鈴木比佐雄・長津功三良・山本十四尾・郡山直・編
空襲詩自体が非常に少ないのを、残念に思っていた。空襲の空間と時間を超えての詩篇の集大成ともいうべき本書は、まさに待望の一冊である。次世代に、追体験による感動のバトンを手渡せることを、うれしく思っている。
(帯文「大空襲体験を次世代へ手渡すために」早乙女勝元より)
鈴木比佐雄・菊田守・長津功三良・山本十四尾・編
「眠っているのは私たち/苦しみにさめれいるのはあなたたち」 とは石垣りんさんの詩の一節だが、私たちのこれまでと今に「眠り」はなかったか。 多少なりと「あなたたち」の思いを、汲んでいきたいと思う。(帯文・早乙女勝元)