書籍一覧 新刊
田中作子
『田中作子著作集』
一見、おだやかなまなざしの田中さんの作品は、しかし、凄くて、怖くて、濃くて、厳しい。この多様なまなざしの関係性が、田中さんの作品の特徴であり、美質であると、私はおもう。(池下和彦解説文より)
A5判/528頁/ハードカバー ISBN978-4-86435-186-7 C1092 ¥5000E |
定価:5,500円(税込) |
発売:2015年3月27日
《目次》
第一詩集『二枚の布』一九八七年
朝 20
刻 21
挽 歌 22
アイロン掛け 24
遠眼鏡 25
波 27
二枚の布 ―姑の死に― 29
薄明の物語り 31
箱 33
桐の花 35
藤 36
山茶花 38
落葉に 39
同じ壺 40
ひとりあそび 42
公 園 43
待合せ 44
飛ばし読み 45
終 日 47
鏡 48
起きる 51
螢とUFO 52
鬼ごっこ 54
ゆうぐれ 56
梅古木 58
頁の夢 59
花と季節と時の詩人 齋藤 怘 61
第二詩集『形のまま』一九九四年
Ⅰ「形のまま」
皿 70
待っている 71
無 題 73
喪 失 74
入 浴 76
ゆうべ 78
焦 燥 80
形のまま 81
なんでも順番 84
今をとどめて 86
やじろべえ 88
持ち物 90
疲 労 91
忘れもの 93
手 品 95
Ⅱ「季節」
季 節 96
春の朝 98
七夕の夜 99
さるすべり ―四十五年を経て― 101
秋の道 103
秋晴れ 105
メタセコイア 107
夫婦椀 109
水の音 111
日 没 113
五 月 114
Ⅲ「旅」
新宿地下道 116
イタリア物語 118
ツタンカーメンのえんどう豆―S・Oさんへ― 122
「時間論」になじまない「時間」の詩人 猿田長春 125
第三詩集『奈良の寺』一九九七年
不退寺(真言律宗) 135
秋篠寺(宗派なし) 140
法華寺(真言律宗) 144
海龍王寺(真言律宗) 149
法輪寺(聖徳宗) 153
法起寺(聖徳宗) 157
白毫寺(真言律宗) 161
般若寺(真言律宗) 167
大安寺(高野山真言宗別格本山) 172
元興寺(真言律宗) 178
十輪寺(真言宗醍醐派) 184
新薬師寺(華厳宗) 189
西大寺(真言律宗) 195
喜光寺(法相宗) 202
円成寺(真言宗) 208
第四詩集『空を見上げて』二〇〇五年
Ⅰ「季節」
焦 燥 216
街路樹に 218
寧 日 220
アメリカはなみずき 222
鉢 花 224
菠薐草 226
くるい咲き 228
蟬しぐれ 229
梨 籠 230
束の間 232
萌 芽 233
Ⅱ「消えてゆく日々」
カードがあれば 235
焦 燥 237
明 日 238
豊かな日本 240
私のカチカチ山 241
樹 齢 244
Ⅲ「追憶」
ライラック 246
電 話 248
春の朝 250
海 鵜 252
花 梨 255
告 別 257
廂の下 259
第五詩集『吉野夕景』二〇一一年
Ⅰ章「吉野夕景」
吉野夕景 264
吉野旅情 266
梓 弓 270
桜が散ったあと 272
鉄砲百合 275
野草を掘る 276
路地の中の露地 279
じゃがいもの不思議 281
共 存 284
私の影が行く 287
初秋の言葉 289
音 信 292
旅 294
冬の薔薇 296
Ⅱ章 小さな窓
小さな窓㈠ 298
小さな窓㈡ 300
カラスの眼 302
選りわけ 305
野草に 307
一日になる 309
野良猫の食事 311
いつの間にか 313
わたくしの祖父㈠ 315
わたくしの祖父㈡ 319
地下道にて 322
古代の寺や吉野山中で亡き人を偲ぶ人 鈴木比佐雄 324
未収録詩篇
少 年 344
ベトナム留学生の礼儀 346
空気汚染を思う 349
シオカラトンボに想う 353
雨の中の南瓜の花 355
カモミールの花 357
さるすべり 359
アメリカ育ちの風味 361
三年日記 364
いのちなるもの 366
イソップ物語 369
秋 冷 371
成人の日の花束 373
病 葉 374
夏つばき哀憐 376
枇杷の実 378
「西さん」 追悼 380
子孝行 384
畝と掃除機 386
紙が溜る 388
雪降る 390
今を歩く 392
小詩篇「月夜の海」
流行語 394
縁 395
格 言 396
重 荷 397
雲と水 398
菜の花や 399
さるすべり 400
花粉症 401
桜 402
花作り 403
盛 り 404
片附け 404
月夜の海 405
歌集『小庭の四季』二〇一二年
一月(睦月) 二十首 408
二月(如月) 二十二首 413
三月(弥生) 十九首 419
四月(卯月) 二十二首 424
五月(皐月) 二十二首 430
六月(水無月) 十七首 436
七月(文月) 十九首 440
八月(葉月) 二十六首 445
九月(長月) 二十八首 452
十月(神無月) 十八首 459
十一月(霜月) 二十二首 464
十二月(師走) 二十三首 470
小さな庭から希望の調べを奏でる人 鈴木比佐雄 476
エッセイ・詩
鹿島防空監視隊本部の経験 ㈠ 496
鹿島防空監視隊本部の経験 ㈡ 502
詩「予科練平和記念館へ行く」 508
解説
まなざしの関係性 池下和彦 513
過ぎて行く月日の中で―花のある生活詩 野仲美弥子 513
略歴 522
あとがき 524